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「ローマ人の物語 - キリストの勝利」(上・中・下)は要するに「支配の道具としてキリスト教を利用しようとしたら逆に乗っ取られてしまったでござるの巻」。

塩野七生 / ローマ人の物語(38) - キリストの勝利(上)

塩野七生 / ローマ人の物語(39) - キリストの勝利(中)

塩野七生 / ローマ人の物語(40) - キリストの勝利(下)


この巻の主な主人公は:
(1) コンスタンティヌスの死後、三分割された帝国を統一したコンスタンティウス。
(2) 彼と敵対しつつも最小限の混乱で後をうけついだユリアヌス。
(3) その後の蛮族侵入で混乱した帝国を立て直したテオドシウス。
(4) そのテオドシウスに多大な影響を与えた司教アンブロシウス。

内戦と外敵対応で帝国はどんどん弱体化していくなか、なんだかんだでキリスト教のトップが皇帝よりも上の権威を持つようになってしまった。
テオドシウスの信仰のおかげ。
キリスト大勝利!

排他的な宗教により、多様な美術・文芸が消滅。
図書館の閉鎖で古代の知的遺産の多くが消える。
ルネサンスまでの知的暗黒時代の始まり。
もうかつてのローマらしさはほんの少ししか残ってない。
ほとんど中世。

次回はいよいよ終焉です。
あとちょっと!

■新潮文庫版「ローマ人の物語」一覧
(1) ローマは一日にして成らず(上) [2002-05-31-1]
(2) ローマは一日にして成らず(下)
(3) ハンニバル戦記(上) [2002-08-01-3]
(4) ハンニバル戦記(中)
(5) ハンニバル戦記(下)
(6) 勝者の混迷(上) [2002-09-30-4]
(7) 勝者の混迷(下)
(8) ユリウス・カエサル ルビコン以前(上) [2004-09-03-1]
(9) ユリウス・カエサル ルビコン以前(中)
(10) ユリウス・カエサル ルビコン以前(下)
(11) ユリウス・カエサル ルビコン以後(上) [2004-10-05-5]
(12) ユリウス・カエサル ルビコン以後(中) [2004-10-07-4]
(13) ユリウス・カエサル ルビコン以後(下) [2004-10-08-3]
(14) パクス・ロマーナ(上) [2004-11-28-4]
(15) パクス・ロマーナ(中)
(16) パクス・ロマーナ(下)
(17) 悪名高き皇帝たち(一) [2005-09-11-2]
(18) 悪名高き皇帝たち(ニ)
(19) 悪名高き皇帝たち(三)
(20) 悪名高き皇帝たち(四)
(21) 危機と克服(上) [2005-12-07-4]
(22) 危機と克服(中)
(23) 危機と克服(下)
(24) 賢帝の世紀(上) [2006-09-07-2]
(25) 賢帝の世紀(中) [2006-09-09-3]
(26) 賢帝の世紀(下) [2006-09-10-2]
(27) すべての道はローマに通ず(上) [2006-11-13-2]
(28) すべての道はローマに通ず(下)
(29) 終わりの始まり(上) [2007-08-29-4]
(30) 終わりの始まり(中)
(31) 終わりの始まり(下)
(32) 迷走する帝国(上) [2008-09-08-2]
(33) 迷走する帝国(中) [2008-09-13-2]
(34) 迷走する帝国(下) [2008-09-17-1]
(35) 最後の努力(上) [2010-02-06-3]
(36) 最後の努力(中)
(37) 最後の努力(下)
(38) キリストの勝利(上) [2010-09-10-2]
(39) キリストの勝利(中)
(40) キリストの勝利(下)
(41) ローマ世界の終焉(上) [2011-09-29-2]
(42) ローマ世界の終焉(中)
(43) ローマ世界の終焉(下)