たつをの ChangeLog : 2008-08-09

恵比寿ガーデンプレイスの東京都写真美術館 (http://www.syabi.com/) で映画をみました。
「いま ここにある風景」。
映画館
 
- 映画『いま ここにある風景』公式サイト
http://imakoko.cinemacafe.net/

中国の急激な工業化による自然環境への影響なんかが「風景」として紹介されているんだけど、単なる「環境大事!」「地球を守ろう!」「エコエコエコ!」的なイデオロギー映画になっていないところが非常に好感。
彼らだって生活があるわけで、一方的に悪と決めつけることはできないわけで。

映画の中で述べられていたこと(うろおぼえメモ):
地球環境についての、
政治的なメッセージは込めないようにしている。
そういうメッセージを込めたところで、
見た人は「環境破壊反対!」とか言うだけで、
解決に向けた実効的なアクションを取るわけではない。

地球環境について、
我々は居心地の悪いところに座っている。
既に手に入れたものを手放す気はなく、
しかもそれが悪化の原因だと分かっている。

どうしたらいいのかはみんな分かっている。
極端な話、原始生活に戻ればいいだけ。
そうしないなら、いかに綱渡りでこの先生きのこるか、バッドノウハウを総動員してがんばらねば。

写真美術館では8月いっぱいはやっていそうなので、ドキュメンタリー映画好きな人はどうぞ。
- 東京都写真美術館 > いま ここにある風景
http://www.syabi.com/details/mo_now.html


追記080824:
新品 iPhone に工場で撮られた女の子の写真が入っていたという話。
映画冒頭の工場のラインの長まわしシーンを思い起こさせられる。
- 新しいiPhoneが、作った女の子の写真入りで届いた (Gizmodo Japan)
http://www.gizmodo.jp/2008/08/iphone_122.html
iPhone factory girl

追記081116:
これって、映画に出てきた村だよなあ。たぶん。
- 電子廃棄物が数kmにわたって集積する中国の村:動画 (WIRED VISION)
http://wiredvision.jp/news/200811/2008111320.html
- Toxic Villages // Current
http://current.com/items/76355482/toxic_villages.htm?xid=55
廃棄物汚染村?

追記140421:
映画冒頭の工場の長回し映像が YouTube にあったのでのせておきます。見入っちゃいますよ。

この記事に言及しているこのブログ内の記事

恵比寿麦酒記念館のテイスティングラウンジ[2005-06-05-2]は、最近は夕方ごろくるといつも満席で断念してたのですが、今日はたまたま昼間に寄ったので席もあいてました。
ということで、軽く二杯。
麦酒記念館

エーデルピルスは、やはり缶よりおいしいです[2008-07-31-3]
これは間違いない。飲みくらべセットにはないので注意。

ここのホワイトビールは、あまり濃厚感がなく、さっぱりしてます。
これもオススメ。こちらは飲み比べセットに入っています。

よくみたら値上がりしてました。
一杯ものが250円から300円へ、飲み比べセットが400円から500円になっていました。
まあ、このご時世いろいろとありますからねえ。
麦酒記念館
この記事に言及しているこのブログ内の記事

日本でも始まったGoogleストリートビュー[2008-08-05-4]ですが、それに対する、プライバシーに対する懸念や生理的な嫌悪感などがいくつかブログで書かれています。

ここでは二つだけリンクしておきます(きりがないので):

Googleストリートビュー

これについての見解を述べておきます。

他人が見てはダメな箇所(家の中など)以外は、すべてネット経由見えてしまう世の中になっていくと思う。つまり、法律上問題がなければ、誰もがすべてを見られる世界になっていくのは避けられない。

衛星写真の高精度化、航空写真・飛行船写真・屋上写真の利用、GPS情報付き写真の収集、など技術的な手段はいろいろあるし、今後もどんどん出てくるだろうし、はっきり言ってもうこの流れは止められないでしょう。

核爆弾のようなものは技術の敷居が高いんだけど(実現するには設備やらなにやらといろいろと必要となり、個人レベルでは難しい)、写真と位置情報のマッシュアップなんて、技術的にものすごく敷居が低い。だから、もっとやっかいな「草の根」的なものがいくらでも出てくる可能性がある。

現在、懸念を表明している人たちが、Googleストリートビューをサービス停止させたとしても無駄。
既にGPS情報を元に写真と地図を結びつけるサービスがあったりするわけで、それの規模が大きくなれば結局同じこと。
また複数の風景写真を滑らかにつなげる技術も既にあり、そういう技術が進歩すれば、別々の人が撮った写真を合成してストリートビューのような360度写真ができるようになる。
海外のサーバーでやられたらどうしようもない。

結局、今我々ができること、するべきことは、公道に面した場所に個人情報を置かないなどの自衛策について考えること。
また、当然だけど、リアルタイムで家の前を撮って公開するなどの明らかにプライバシー上問題があるサービスを大手が開始しないよう監視すること。
なにかしらルール作りができると良いかも。
日本内のルールが法律として固まれば、海外大手に対しても何かしらのアクションが(今よりも)できるわけだし。効果はともかく。

§

個人的には、個人認識情報が見えなければ良いと思っている(人や車などは全部黒塗りして影っぽくすればベスト)。
プライバシーの懸念が日本国内で大きくなれば、商業地域と幹線道路に限定したサービスとしてもよいかも。
または、建物から何から、ものすごくぼかすとか。

Googleストリートビューは、衛星/航空写真の延長でしかない。
いつかは出てくるもので、登場は不可避であった。
今後は「外の目」を意識した居住空間というのが今まで以上に求められるようになる。
プライバシーや安全性を重視する人たちは私道の奥に住むことになる(私道の入り口には厳重なゲートを置いたり)。
「公道(の一部)も生活空間だ」というような古き良き時代にはもう戻れない(路上で遊ぶ子供たちがいなくなった時点で、もうはっきりしていることなんだけどね)。

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