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内側から見た富士通「成果主義」の崩壊


富士通の「成果主義」の「弊害」にスポットを当てた本です。読んだ当時[2004-08-03-4]、読書メモの公開は見送っていたのですが(mixi日記には書いた)、環境も変わって久しいので公開しておきます。

この本に書いてあることが「正しい」との保証もありませんし、さらに最近の富士通社内事情は分かりませんので、この読書メモでは「こういうことが述べられた本があった」という情報のみの提供です。ご了承ください。

§

基本:目標を立てる。上司承認。期末に評価。
目標の達成度によりSA,A,B,C,Eの評価が上司から与えられる。

絶対評価を標榜していたが実際は相対評価だった。
「評価」の割り当ては最初から決まっている。
「お前の部はAが多すぎるから、こっちによこせ」など。
改善されたが、評価がインフレしただけ。
つまり、Aを増やせるが、分け前は減る。
2003年度上期にはA評価が全体の7割に(従来は5割弱)。

目標設定時に隠し玉。期の途中に出す。

数値的な目標が立てにくい部門には不向き(評価できない)。

裁量労働制と通常勤務が選べる。
できる人は裁量労働制で給料UP!
できない人は通常勤務でヤケクソ残業で給料UP!
で、人件費が2割増。

管理職はほとんどがA。9割近く。
一般従業員は評価によってパイを分配するが、管理職は完全な絶対評価。
馴れ合いが起こる。
管理職の目標と成果は公表されないが、これが知れると問題になるから?

「組織体制の見直し」という個別目標を掲げる管理職が多い。

成果上げるだけなら自社製品にこだわらない方が良い。
サンやオラクルのを使ったのを営業してる。
で、サーバ部門は社内営業しなきゃならん。
「自社内で、営業職に営業しなきゃ売ってもらえないなんて、
そんな馬鹿げた話は聞いたことがない」。

社内等級制度は成果主義と矛盾する。

2003年。従業員の3割が半期の残り一ヶ月で督促を受けて目標シート
入力。「成果主義」への信頼度は消えた。

人事は「成果主義」の失敗を認めない。

従業員番号を打ち込むアンケートで、「成果主義」にたいする従業員満足度
を調査。前年、満足度が低いと答えた従業員に人事が圧迫面接。
それが実って満足度UP!
「従業員満足度を上げる」という目標を立てた本社人事担当はSA評価。

富士通の新人離職率20%、電機大手10%。
1998年以降の入社組は選考時の評価上位1割が3年以内に
ほぼ全員退職していたという調査結果。
「人気就職企業ランキング」アップ大作戦。
2003年秋から就職情報誌に大量広告。調査日程にあわせてセミナー開催。

人事の力が強大になった。人事部門出身役員の登場。放漫拡大路線。
なぜ川崎工場の食堂はまずくて高いのか? 食堂運営の子会社は、人事系
列の数少ない子会社で、管理職ポストには人事OB。

組合は富士通第2人事部。
組合の上層部の人間が人事の上級管理職になり半年後、子会社の社長に。

「成果主義」はリストラの方便。

著者の主張:
・目標管理制度の廃止
 最初から目標を立てるべきではない。ただ成果だけで決めればよい。
・評価者をできる限り少なくする
 そして、公正評価委員会を作る。
・評価担当管理職の設置
・管理職昇進以外のキャリアパス
・従業員への大幅な権限の委譲
・完全裁量労働制
・成績公開
 管理職は目標管理は必要。目標と成果を公表すべし。

アメリカでは子供のうちから成績公表。慣れてる。

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た)。ボーナス0.5〜48ヶ月。
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