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献本頂きました。ありがとうございます。

賢者の言葉

現代、「高度に発達した文明」において
「過剰な経済活動」は貧富の差を広げ、資源は枯渇し、
これまでにはなかった対立や困難を生み出しています。

そのような中、本書に登場する「6人の賢者」たちは、
まぎれもなく現在において、世界をリードするオピニオンリーダーたちであり、
自分を変え、世界を変え、
人生をより良く生きるためのメッセージをあなたにお届けします。

これは何かというと、あるイベントでの登壇者6人の講演集です。話も面白いし人選もバラエティに富んでいて、普段とは異なる視点を楽しめますね。下記6人の「言葉」(スピーチ)が収められています。

- ショーン・スティーブンソン(身長90cm 車いすのモチベーター)
- トニー・シェイ(ザッポスCEO)
- エブン・ペーガン(最速で10億円ビジネスを作り上げる起業家)
- ビル・ハリス『ザ・シークレット』出演者 世界的セラピスト)
- F. W. デクラーク(元・南アフリカ大統領 ノーベル平和賞受賞)
- ダライ・ラマ法王14世(チベット仏教最高指導者 ノーベル平和賞受賞)

ショーン・スティーブンソンの話は、やはり困難を克服したというストーリーがあるからか、自己啓発話好きな私としてはとても楽しめます。自分にとってもっとも厄介な人たちとのつながりが大切という話や、氏の好きな言葉として紹介されている「傷ついている人は人を傷つけ、癒されている人は人を癒す」、あと「経緯を持って相手と対話し、しかし師と仰ぐべきなのは自分自身」なので「自分が自分に何を言っているか」を大切にしろという話などなど。

トニー・シェイの話では、ザッポスに新しく入った社員はトレーニング期間中に辞めたらまとまった額のボーナスがもらえるという制度が面白いです。6-9ヵ月で辞めてしまう社員に早い段階で去ってもらうのに最適な方法みたい。なるほどなー。まあ、会社自体に魅力がないとみんな去っちゃうってのが難点でしょうが。

ダライ・ラマの話では「精神的な豊かさ」と「怒り」の話が印象的。「精神的な豊かさ」とは周囲の人々の幸せを自分の幸せと考えられる力とのことで、これは宗教関係なく人類共通の普遍的な価値観。「怒り」については、健康に悪いので減らしましょう、と。「怒りは悪いもの」という認識を持ち「精神的な距離(客観的に見れる)」を保つことが大切。冷静に見つめるとバカバカしくなって治まるそうな。あと友人の言葉として紹介されていたこれ、考えさせられます:
「人は怒っているとき、自分を怒らせた人や怒らせた事態が『100%悪い』と感じますが、実際はその嫌悪感の90%は『自分の心が勝手に作り上げたもの』なのです。同様に、執着心も、自分の心によって勝手に倍増させられています。どちらの場合も、『現実より大きなものとして認識してしまう』のです」
(p.308)
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