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Kindle paperwhite で読みました。一人のブロガーの目から眺めたこの10年のブログ環境の変化。マイペースで長く続けている著者ですが、同じくマイペースで続けている私としては共感することが多いです。話が合いそう。

倉下忠憲 / ブログを10年続けて、僕が考えたこと [Kindle版]

10年以上ブログを続けてきた著者が、自らの体験を振り返りながら、ブログの現状と未来についての思いを綴る。
ブログという「場」を得たことにより、コンビニ店長からフリーランスの物書きとなった著者は、その胸にどのような思いを抱いているのか。7万字越えのフルボディ・エッセイ。

ブログについての考え方について、「そうだよねー」と思った箇所をいくつか引用。個人の趣味としてのブログってのは、まわりに流されず淡々と続けていくことが重要なのですよね。その点は昔ながらの「日記」と一緒です。
ブログは、いろいろな形が存在できるメディアです。運営するために最低限必要なコストは、自分のやる気と時間だけです。だから、運営費を気にせず展開していくことができます。「雑誌・消費メディア系」の情報に乗せられて、「人気のブログ」を目指す必要はありません。
ブログは人気がなくても続けていける希少なメディアなのです。
「続けること」 それがブログにおいて究極的に大切なことです。むしろ、ブログの「意味」みたいなものは、続けることでしか生まれてきません。
私のブログ哲学は、案外シンプルなものです。先ほど挙げた十戒(仮)の大部分も、実は一言で言い表せます。それは、「自分が読まないような記事は書かない」ということです。逆にして「自分が読むような記事を書く」でもよいでしょう。
世の中のブログを見渡してください。成功しているブロガーは皆一様に続けています。そうしたブロガーに途中で辞めた人は一人もいません。つまり、これがブログで成功するためのたった一つの冴えたやり方なのです。

あと重要なのはこれ、バランス。自分のために書いていると言えども、読む人のためのことも考えることは大切。前から主張しているけど、「読者」ってのは未来の自分も含むし、そもそもすごい将来においての確実な「読者」ってのは自分だけだし。
ブログは二つのことを考えなければいけません。一つは、自分自身の当事者性に関すること。もう一つは、それを届ける読者のことです。いわば、内向きの力と外向きの力。この両方がバランスよく働いているとき、ブログは力を持ちえます。

「ブログを続けるためのノウハウ」として、
続けざるを得ないことをブログのテーマとすれば良いのです。
と答えをあげています。自分がついつい考えたり、言ったり、触ったり、行ったりしたいものをブログの軸にすれば無理なく書き続けられると。興味を持っているものをテーマにする、ってのが基本ですよね。たとえそれが「漠然とした生活全般のこと」だとしても。

そうはいっても書き続ける原動力となる興味を持てるものがない、という人もいるかもしれません。まあそういう人は、ブログをやる必要もないし、ブログを続ける必要もないです。それでも続けていると何か見つかるかもしれないですが、無理にやらなくても。ブロガーにあらずんば人にあらずな世の中じゃないですし、人生にはもっと大切なものがあるでしょう。

目次:
はじめに
第一章 R-style ビギニング
 ささやかな歴史の始まりの日
 へそ曲がりな決意
 広がる輪とアイデンティティ
 その場限りの空虚な達成
 すでに始まっていた転機
 一冊目の本と、それから
 譲れないこだわり
第二章 ブログ及びブロガーについて
 blogとブログ
 誰をブロガーと呼ぶのか
 アルファブロガー
 プロブロガー
 ブログからの収益の3パターン
 ブログの4分類
 どんなブログにも哲学がある
第三章 人はどのようにして毎日更新するブロガーになるのか
 それはまるで歌うように
 ブログから得てきた3つのもの
 価値とは見出されるもの
 キリがない贈りもの
第四章 ブログの成功法則
 とっておきのブログの成功法則
 ブログとハンバーガーショップ
 激安たまごとバズり
 ブログお悩み相談室  
第五章 ブログの今と未来
 a little bit
 ブログと市民
おわりに

ref.
- 【書評・感想】ネットで成功しているのは〈やめない人たち〉である[2010-11-25-4]
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