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著者より献本頂きました。ありがとうございます!
(ref. [2009-09-25-5])

著者が今までのいろいろな著書でふれ続けてきた「勝間和代によるブログ論」の集大成でもあります。集大成、ってわりには新書でコンパクトなのでさくっと読めます。

ブログの戦略と戦術、フィードバックによる改善と継続について語られています。これからブログを始めようと思っている人や、ブログに息詰まっている人はご一読を。

「立体名刺」がキーワード。ブログを中心としたインターネットメディアで自分を見せる=立体名刺。

勝間和代 / 目立つ力

「はじめに」より:
この本は、インターネット・メディアを活用して「目立つこと」を通じて、いかに人生を変えていくかを著した本です。
(p.3)
「おわりに」より:
この本は、丸々一冊を使って、ブログを中心としたインターネット・メディア戦略をひもときながら、いかにネットを使って目立ち、人生を変えるか、ということを説明してきました。
(p.250)

§

本書では当然ながら、勝間さんの実例が多く取り上げられていますが、もちろん書かれていることすべてを真似する必要はありません。
誰もが勝間和代を目指す必要はないのです。
極端にバリバリ活用する人の整理された事例として読むのが有意義です。
バリバリ活用する人、つまり活用しすぎる人は失敗も成功も猛スピードでたくさん経験しているわけで、その経験から得られる知見は参考になるものが多いです。
参考になる「部分」は堂々と真似して利用・活用していきたいです。

私はブログに関しては15年近くのキャリアがあるのですが、やはり短期吸収バリバリ型の勝間さんのブログ経験にはかないません。
「長くゆるやかにおだやかにブログを続ける」ための経験・知見があるくらいで、先駆者利得(とは違うかも)はナッシングです。

そうそう、最初の方に書評ブログ記事がらみの文脈で私もちらっと登場しています。
聖幸さんとメッセで「10倍勉強本おもしろい、おもしろい」と語っていたのもすでに懐かしい思い出です。

§

以下、いくつかピックアップしてコメント。

続けるために大切なことは自分が楽しめるネタを書き続けること。
私もさまざまな内容を試してきましたが、結局、自分が面白がれるのは、伝えたいメッセージだけだ、ということがわかり、どれだけその内容に興味がある人がいるかどうかは後で考えようという形で、例えば自転車や無線LAN、電子ガジェットや海外のAudiobookなどの話をひたすら続けてきました。そして、そういう内容は実際、私の特徴やキャラクターとして受け入れられていったのです。
(p.52)
結局、
「あなたが食べたものがあなたを作る」
みたいな感じで
「あなたが書いたものがあなたを作る」
ということですよね。

何気ない体験ネタは良いよ、とか、
ブログを差別化するには本人の差別化が必要、などという話。
代表的な魅力あるコンテンツは、実は、書き込みをしている人自身の、何気ない自己体験のことが多いのです。
[...]
 だからこそ、実はブログだけを面白くするのはたいへん難しく、ブログを書き込んでいる本人の活動・行動がほかの人と差別化されていることが必要です。
(p.54)
面白い人のブログはたいてい面白いし、面白いブログを書く人もたいてい面白いですからねえ。
 ところが、ブログを実際に始めてわかってきたのですが、堅い話を低い頻度で更新するよりは、より日常的な気軽な気づきを共有し、そこに共感をもたらすほうが、ブログらしいということです。
[...]
 イメージでいいますと、ひとつのブログの記述は最大でも30分以内に終わるような分量であることが、続けられるコツになります。
(p.114)
私の場合、本を紹介する記事は30分じゃ終わらない問題。
でも、日常的な記事は5分もかからないことも多いです。
写真がすでにFlickrにアップされていることが前提ですが。

§

第五章の dankogai & らむね座談会よりいくつか:

小飼 公の場では、プライベートな場よりは傲慢にふるまうべきです。ずうずうしいくらいでちょうどバランスがとれると思います。
勝間 それはそうですね。傲慢というか、自分を前面に出していい。
小飼 要するにへりくだらない。むしろ、1対1で会ったときにへりくだったほうがずっと好印象です。
(p.238)
方針としては良いですが、まあ状況によりますね。
DISられがちな会社のサラリーマンだったり、ブロガーとしてリアルに交流しない人はまた違うかと。
(関連するかも:「その分野について詳しくないならば、それについての批判は表現は穏やかにするべき」 http://twitter.com/yto/statuses/833905751

青山 あと、悪口が出たらラッキーと思え。悪口っていうのは、愛情の裏返しで、「スキスキダイスキー」と言う異性人がいると思ったほうがいい(笑)。悪口というのは自分のファンのバロメーター。厳しいものであればあるほど愛されているのだ、と。
小飼 「好き」の反対は「嫌い」じゃなくて、「無関心」なんです。いなかったことにされるのが、いちばんきついはずです。
(p.239)
ネガティブな反応とどう付き合うか、は重要課題ですね。


ref.
- 「αブロガーへの道」座談会全文掲載 (勝間和代「目立つ力」インターネットで人生を変える方法 小学館)
http://bp.shogakukan.co.jp/medatu/zadankai/01/index.html
追記091002: 第五章が公開されています。)
- 勝間和代が選んだ達人リスト (勝間和代「目立つ力」インターネットで人生を変える方法 小学館)
http://www.ingsnet.com/medatsu/html/masters/index.html
追記091002: 本で紹介されているURLリストが公開されています。)