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アトレ恵比寿の有隣堂にて平積みになっていたのを購入して読みました。

佐々木俊尚 / 仕事するのにオフィスはいらない


副題は「ノマドワーキングのすすめ」。
ノマドとは「遊牧民」のこと。
 でも本書で語るノマドは、遊牧民のことではありません。
 遊牧民がラクダという砂漠で最強の乗り物を駆り、オアシスからオアシスへと移動しながら生活しているように、狭苦しいオフィスを出て、さまざまな場所を移動しながら働いている人たちです。
 言ってみれば「オフィスのない会社」「働く場所を自由に選択する会社員」といったワークスタイルを実践している人たちのことです。
(p.4)
ノマド!ノマド!いぇーい!

この本で一番重要なのはなんてったって第2章のアテンションコントロール。
ノマドなワークスタイルにおいては、いかにして集中力を保ち続けるか、ってのがものすごく大切なのです。
能力があっても集中できないんじゃなにも生み出せませんし。
集中力の管理がポイントです。
ノマドワークスタイルも、山登りとまったく同じです。山登りで温存すべきなのは「体力」でしたが、ノマドワークスタイルで温存しなければならないのは「集中力」です。
(p.105)

集中を乱す誘惑は、ネット時代より前ですらいろいろあって大変なのに、ネット接続したPCで作業しているとなるともっと大変。PCの画面のぞいたままで姿勢も変えずに簡単に脇道にそれちゃうからな。調べもののためのウェブ検索がそのままダラダラとしてウェブサーフィンになっちゃうってのは日常茶飯事。こわいですよね。

それに関連して我ながら痛いところを突かれたのが「仕事の疲れ」の話(p.111)。
仕事の疲れ、パソコンの画面を見てウェブやメールから情報を取り込むという作業による疲れのうち、
 ●本当の仕事からきた疲れ
 ●気が散らないように必死で戦っていた疲れ
 ●注意散漫になって漫然とネットを見てしまったことで生じた疲れ
がそれぞれどの程度なのか、一度考えてみてください。
うぐぐぐ……。
3番目の疲れって意外と多いかも。
集中できない上に疲れちゃうなんて、すごくむなしい!

あと、ちょっと話は変わって、ここ最近の電話についての考え方の変化の説明(p.116)。
少し前までは、
「電話は失礼だから、会ってお話しするのが大切」
「初対面の人にメールで連絡などとんでもない。まずは電話で連絡するのが人間として当たり前」
という考え方が一般的でした。しかし最近は、「緊急でもないのに、電話をかけてくる方が失礼」と考える人が増えてきています。
これは私も同意です。
「電話は非常用のもの」くらいなイメージです、最近は。
まあ例外はあるけど。実家との連絡とか。