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板坂元著「考える技術・書く技術」で紹介されていた、方面違いの分野のエキスパートになるための一つの方法が「ベッティンガーの三角測量法」。遠く離れた二点を観測して自分の立ち位置を確認する、という三角測量の比喩。二点というよりも、多点かと。方法は以下の通り(p.63)。

(1) ある日刊新聞をはじめからしまいまで、ざっと目を通す。
(2) 週刊誌、書評、週間展望誌を読む(ときどきその種類をかえる)。
(3) 自分の分野から、ずっと離れた分野の業界新聞を、これもいつも違った種類のものを選んで読む。
(4) 高級綜合雑誌をいろいろちがえて読む。
(5) 学界の専門誌を、題目の外は何もわからないでも読む。
(6) 書評誌を読み、刺戟になりそうだったら書評されている本を買って読む(友達にすすめられた本ではいけない)。
(7) 外国の雑誌を読む。
(8) 若いときに読んだ小説・古典を読みかえす。
(9) 歴史上の、ある時代または事件をえらび、徹底的に調べる。
(10) 雑学者と呼ばれるのをおそれるな。

視野を広げるための行動リスト、とも言えるかと。
なんか、4とか面白い。今なら「ブログですすめられている本ではいけない」か。9 については、とりあえずのとっかかりとして Wikipedia がある現在は幸せかも(間違い情報はあるにしても)。

あと、こんな示唆に富む言葉もありました。
自分の本職から離れた知識なり才能は、思い屈したときに「俺にはこういうこともできるのだ」という誇りとも慰めともつかない心理を生み出してくれる。精神衛生上にも雑学というものは役に立つものといえようか。
(p.64)

雑学と呼ぶにしろ、教養と呼ぶにしろ、まあどっちでもいいけど、こういう広い知識はプラスになることはあっても、マイナスにはならないかと。

考える技術・書く技術

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