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先日紹介したランディ・パウシュ教授の最終講義の本[2008-05-22-1]
を献本して頂きました。わーい!ありがとうございます!

ランディパウシュ, ジェフリー ザスロー, 矢羽野薫(訳) / 最後の授業 ぼくの命があるうちに

(オフィシャルサイト:
  http://www.randomhouse-kodansha.co.jp/last_lecture/

経緯は下記記事をご参照ください。

- [を] ランディ・パウシュ教授の最終講義[2008-04-01-1]
- [を] ランディ・パウシュ教授の最終講義の日本語字幕入りビデオが登場!
  [2008-05-19-3]

この本は、最後の講義のつづきでもある。
残された時間は貴重で、できるかぎり子供たちと過ごしたいから、
ジェフリー・ザスローに協力を求めた。
僕は毎日のように近所を自転車で走り、
健康状態に欠かせないエクササイズをしている。
自転車をこぎながら、ヘッドセットをつけた携帯電話で
ジェフと話すこと五三回。ジェフは長い時間をかけて、
僕の物語--五三回の「講義」--をこの本にまとめてくれた。
(はじめに、より)

講義の内容とおよびその補足が全体の4割くらい。
あとは、実際の講義ではカットしたんだろうな、
と思われる内容(結構染み入る話がたくさん)と、
講義では「話さない」と言っていた
病気や奥さんや子供たちなどのプライベートの話。
奥さんとの出会いから結婚までの話は非常に参考になりました。
「レンガの壁がそこにあるのは、
それを真剣に望んでいない人たちを止めるためだ。
自分以外の人たちを押しとどめるためにある」
 最後の講義で話したように、学問と仕事の世界では、
僕はレンガの壁を突き破る達人だった。でも、
そんな僕にとってもひとつだけ例外があった。(p.95)
その一番手強い壁が今の奥さん。
やはり男女の間にこそ困難な壁があるわけですねえ。

講義では出てこなかった、時間管理術のコツ。
いくつか紹介してあるんだけど(p.126)、
そのうちの一つ
「計画はいつでも変えられるが、計画がなければ変えることもできない」
に感銘。計画、重要ですよねえ。

辞書引いても意味が分からなかった head fake(頭のフェイント)が
やっとピンと来ました。
「学んでいるときは理解できないが、あとになってわかること」
ですね。head fake の達人は、
「本当に教えたいことを相手が気がつかないうちに教えている」
わけで(p.59)。

あとこんな話も。
僕はいつも、格好いい人よりもまじめな人を高く評価する。
格好いいのは一時的だが、まじめさは長つづきする。(p.155)
こういう評価をしてくれる人が増えるといいね。

他にもためになる話がいろいろあるんだけど、
またそのうち別記事で紹介します。

DVD
なお、この本はDVD付きです。
DVDには二つのビデオが入っています:

(1) 最後の授業(本編)
  日本語字幕あり。YouTube にアップされているのと同じかと
  (ref. [2008-05-19-3])。
  チャプターは三つ。1時間16分57秒。
  HandBrake で mp4 ファイルにして iPod に入れました
  (ref. [2007-04-29-6])。

(2) 「アリス」を知る
  新世代のプログラミング教育環境「アリス」の解説ビデオ。
  講義や本ではさわりだけだったんだけど、
  これ見るとこういうものかあ、と分かります。
  「頭のフェイント」を活用。
  日本語字幕あり。3分41秒。登場するパウシュ教授はまだ元気そう。