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パオロ・マッツァリーノ / つっこみ力


反社会学講座の人の新刊「つっこみ力」を買ったので週末に読みました
(ref. [2007-03-01-4])。
前二冊と比べて、かなり懇切丁寧に話が展開されています。
新書で安くて入手しやすいし、反社会学入門の最初の1冊はこれで
決まりですね。初めての方はぜひぜひ。

で、そもそも「つっこみ力」とは何かというと、
いっそのことメディアリテラシーを日本人向けに「つっこみ力」と
解明したらどうかと、ご提案するのです。そう、漫才で使う、
あのつっこみです。(p.39)
とのこと。
つっこみ力では「わかりやすさ」が重視されます。
ボケ役は、ときにわかりづらいボケをかますことがあります。そのわかり
づらいボケをすかさず拾って、客にわかるように伝え、盛り上がることが
できるかどうかが、いいツッコミ役の条件です。
分かりやすさ=愛、とも言っています。
わかりにくい話をする人は愛がないのです!
本当に大切に思っている人から、どんな研究してるのかと聞かれたら、
必死になってわかりやすく説明しようとするはずですよね。少なくとも、
必死に伝える努力をしますよね。恋人にわかりやすく説明しようと
する気持ちが、愛なんです。
で、学問批判につながります。
学問なんてのは誰にでもできるものなんだ、イバるほどのものじゃないよ、
というのが私の主張なんですが、そのためには、わかりやすく説明しなきゃ
いけません。でも、わかりやすく説明できない人にかぎって、わかりやすく
説明する人が人気を博すと、批判するんです。わかりやすい嫉妬です。
と、いつもの主張です。
工学系にも、というかIT系の分野にもわかりやすさは重要ですね。
分かりやすさよりも作って動かせ(動くものがあれば分かりやすい)、
という感じでしょうか。

中盤からは、インセンティブ、格差社会、失業率と自殺率の関係などの
定説(?)をつっこみ力で切っています。このへんのとりあげるテーマの数
が前2冊よりも少ないですが、それは懇切丁寧方針だから仕方ないですね。
ものたりない人は「反社会学講座」を読むと良いと思います。

ref.
- 御意見無用5 『反社会学講座』から『つっこみ力』への道
  http://mazzan.at.infoseek.co.jp/goiken5.html
- [を] 「反社会学の不埒な研究報告」を読んだ[2005-12-30-2]
- [を] 反社会学講座[2004-08-26-4]


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