■パオロ・マッツァリーノ / 反社会学講座

おすすめの例のサイトの本です。

やっぱ、年金問題の解決策として１億円以上の資産を持っている老人は年
金なし！という案は良いよなあ。年金返上の老人には代わりに勲章を...
というのは最近の講義だったかな。

書き下ろしの部分は、自立するということを持ち上げすぎるな、という話。
「赤ん坊をつれていても誰も助けてくれない。自立してがんばらねば。」
というような女性の新聞投書に対して、自分から頼みもしないで世間の人
は冷たいと決め付けているとバッサリ。

通りすがりの男性に「ベビーカーを階段の上まで運んでいただけませんか」
と頼むのは、そんなに屈辱的な行為ですか。二人の幼子を抱えた女性にそ
う頼まれれば、たいていの男は協力してくれるはずですが、おそらくこの
お母さんは頼んでみたことすらないのでしょう。
日本人は基本的にコミュニケーションを嫌います。他人に何かを頼むとい
う単純なコミュニケーションさえ恥だと考えます。その反面、誰かが場の
空気を読んで、困っている自分を助けてくれないかな、と屈折した依存心
を抱いています。でもそううまくはいきません。

そうなんですよね。こういう場面って、頼まれれば喜んで協力するけど、
自分から言い出すのはお節介な気がしちゃうんだよね。
そういう人がほとんどだと思うので、ちょっとでも面倒だと感じたら、
声をかけてくれる人を期待するよりも、勇気を出して通りすがりの人に大
いに甘えてもらえると嬉し。

なんとなく引用：

「やればできる」は努力を勧めているようで、じつは暗に結果を求めてい
ます。そんなウソを教えてはいけません。「できなくてもいいから、やっ
てみろ。それでダメなら生活保護があるさ」と教えるのが、本物の教育者
です。