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この千年で最高の発明は?→ねじとねじまわし!

ヴィトルト・リプチンスキ / ねじとねじ回し - この千年で最高の発明をめぐる物語


ということで、ねじとねじ回しの歴史をたどる短い本です。
ちょっとした知的冒険を楽しめます。
中学生、高校生にぜひ読んで欲しい本ですね。これを読んで将来の進路に工学(エンジニアリング)も視野に入れて欲しいな、と。

難をあげると、もっともっと図がいるんじゃない?という点。
「図解○○」みたいな本がよくあるけど、この本こそ、懇切丁寧な図解が欲しかったところ。昔の文献から引用した図はいっぱい載ってるけど、「説明のための図」が欲しい!

さて、19世紀の技術(熟練した職人)と発明についての話が、現代のソフトウェアエンジニアリングにも応用が利くかなと思い、引用:
技師が自分で考案した機械を実際に作成することこそ、肝心要の部分だったのである。マーク・ブルネイは次のように記している。
「発明することと、その発明を現実のものとして作りあげることは別問題だ。」
(p.122)
頭と手と両方が重要!ということですね。
ソフトウェアの世界では、アルゴリズムなどの深いところにも精通し新しいものを考案しつつ、それを自分でプログラムとしてしっかり実装できることが大切かな、と。


追記100826: 文庫版が出ていました(2010/5/30)。
ヴィトルト リプチンスキ / ねじとねじ回し この千年で最高の発明をめぐる物語