古い記事
ランダムジャンプ
新しい記事
結論から言うと、アドセンス狩りの被害が減らないのは、
「Google AdSenseが日本のコンテンツ連動広告を独占しているから」 。
別に目新しい意見ではありませんが。

あるサイトのGoogle AdSenseの広告を大量にクリック(人手 or 自動)すると、不正クリックとみなされ、そのサイトオーナーに一方的にAdSense契約破棄が言い渡されます(警告なしでいきなり破棄)。これを嫌がらせで、つまり「攻撃対象のサイトの広告を大量クリックして契約破棄に持ち込み収入源を断つ」という目的でやるのが、いわゆる「アドセンス狩り」と呼ばれるものです。

最近では、著名なPerlハッカーであるDan Kogaiさんが被害にあった模様。

この契約破棄が大手Blogでいまだに見受けられるのは、日本のコンテンツ連動広告の分野においてGoogle AdSenseの実質的なライバルがいないからでしょう。

すぐに他社のものに乗り換えられるのであれば、Googleも、本人による不正クリックなのか嫌がらせなのかの調査をしっかりやるでしょう。少なくともまずは警告を与えるくらいにはなるでしょう。いきなり契約破棄ってのはさすがに…。

そもそも不正クリックの対策としては、大量のクリックがあったサイトから
  • (1) 一定期間広告クリックをカウントしないようにし、
  • (2) さらに何日かさかのぼってクリックをキャンセルする、
という処理で済むような気がします。あれだけの技術を持つ会社ならこれくらいの、またはもっと良い方法で対処できるはずなのになあ。何か事情があるのでしょうね。

今のままだと、新規参入するライバル社は、
  • (1) 影響力のある大手Blogに軒並みアドセンス狩りをしかけ、
  • (2) 契約破棄になった時点で自社のコンテンツ連動広告を採用してもらう、
ということをやれば(いや、やらんだろー、というツッコミはなしで!)、少ないコストでシェアを拡大することが可能です。Google側もほっとけないでしょう。

それはともかく現状ではひやひやものです。アドセンス狩りの恐怖におびえる某氏は、ある日AdSenseのレポートを見て、クリック数が異様に増えていたのに気づき、先手を打って「これは嫌がらせの不正クリックのようです」とGoogleにメールして事なきを得たそうです。やはり生き残るためには、常に監視を怠らず、ですかねえ。それも疲れる…。

というわけで、今後、コンテンツ連動広告のプレイヤーが増えて、この業界とユーザが双方ともプラスになっていくことを期待します。待ち遠しいです。

§

追記051212: Danさんの契約破棄の原因が「アドセンス狩り」とは限らないですね。私の思い込みです。申し訳ございませんが、今は仮定の話としてお受け取り下さい。なお、結論は変わりません。一連のアカウント停止がらみの話題により、ブロガー達にAdSenseに対する不信・恐怖が若干広がっている気がします。やはり競争が必要だと思っています。

参考: