古い記事
ランダムジャンプ
新しい記事
統計学が最強の学問である[2014-02-12-2]のワークブック、といった位置づけかな。実践的な演習本です。

多くのビジネスパーソンのPCに入っているExcelを回帰分析の道具としてさくっと使う方法を事例ベースで解説。エクセルでの解析には制限もありますが、手軽さや入手容易性は他のツールには代え難い利点です。

西内啓 / 1億人のための統計解析 エクセルを最強の武器にする

さよならデータサイエンティスト!「最強」の統計家の課題解決フレームワークがこの1冊に。誰でも「価値ある答え」にたどり着くことができる。明日の仕事にすぐ役立つ、エクセルを使ったデータ解析実践書!

本書で解説されているサンプルデータはネットから無料ダウンロードできます。本文を読みながら同時に Excel で操作することで、一通り流れがマスターできます。ただ、ときどき本書のサンプルデータの数値(計算結果など)が異なることもあり。気にせずに進めるのが良いかと。

エクセルでできることはエクセルでささっと済まし、もっと難しい・複雑・面倒なことはRなりMATLABなりへ。その見極めのためにも、Excelでの分析にも慣れておくのが吉ですね。

そんなわけで、本書は「とりあえずのエクセル統計のマニュアル」として最適だと思います。もちろん、「統計解析について深く知りたい」という人向けの本ではないのでそこはご注意を。適材適所。

§

エクセルの制限で致命的なのは重回帰分析の説明変数が最大15個までなこと。でも逆に言えば、説明変数が15個以内ならばエクセルで済ませば良いわけで。

私は本職でデータ分析もやっていますが、そんなに複雑でない案件は依頼元で解決してもらい、手に負えない問題だけこちらで担当するみたいなのが理想です。そのための問題の切り分け基準として、「説明変数15個」ってのは使えそう。簡単な案件はエクセルでさらっとやってもらえるとありがたいなあ。

そういう意味でもうまく本書を活用できればと思います。
この記事に言及しているこのブログ内の記事