■梅森浩一 / 残業しない技術


ホワイトカラーエグゼンプションという、
舌がからまりそうな名前の制度が提案され話題になっています。
Wikipedia によると、

「ホワイトカラー」は、その働き方に裁量性が高く、労働時間の長さと
成果が必ずしも比例しない部分があるとしており、このため、労働時間に
対して賃金を支払うのではなく、成果に対して賃金を支払う仕組みが必要、
というのが提案の要旨である。

とのこと。上記のような裁量労働になると残業代は出なくなります。
残業代が出なくなれば、いかにして残業（サービス残業）を避けるか、
というのが重要になるかと思います。

そこでこの本。

この本の「残業しない技術」のエッセンスは、
「必要なことだけ過不足なく身につける」こと。
「サクっ！」をこなすことがポイントだそうです。

以下、サクっと読書メモ：

《80%でもやりすぎ！》という話。
あるカジュアルウエアチェーンショップでは、
客が手に取って戻した服をたたみなおして陳列棚を整頓する作業が
店員の大事な仕事。しかし品揃えが多いので、キリがない。
そこでその店では、「70%ずつ」直して次の棚へ移るという方法をとって
いる（で、全体を70%ずつ直してからそれ以上の直しを始める）。
完璧を目指すと客を追っ払わないといつまでたっても一つの棚が
整頓できないわけで。

《怠け者は二度働く》とはネイティブアメリカンの言葉。
前述の「やりすぎ」を避けるとしても、肝心なところで手抜きをしては
意味がない。肝心なところが一瞬で見抜けるようになるには、
やはり経験が必要かなあ。

要領よく仕事をこなすには、単に
「あなたの仕事を評価する人の基準に合わせて仕事に優先順位をつける」
だけ。そのための「切捨てる技術」が重要。
要領の悪い人の傾向として、惜しまない努力（「これだけやったんだから」）
と完璧主義（「手抜きは嫌いだから」）。

「朝型ブランド」人間になる作戦。朝早くから仕事をしているならば、
早く帰っても不自然ではない。

朝型ブランドを演じることができれば、あなたの強みとなること請け合い
です。つまり、「あんなに毎朝早くから出社して仕事をしているのだから、
みんなより早く帰るのは仕方ないよ」という、いい意味での「思い込み」
を周りに与えられればいいのです。 (p.34)

これは良いかも。って、かなり難易度高いな…。

《書類は「つまり」から読む》。「つまり」「要するに」「すなわち」。
全部読んだフリをするために。

参考記事：
- [を] 出世しない技術[2005-01-26-5] : 姉妹本
- [を] 帰宅力[2004-08-23-1] : 帰宅力が低いとだらだらと残業
- [を] 残業しないための10の習慣[2004-01-05-2]