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TOPPOINT 5月号[2007-05-13-3]で紹介されていた本。
読んでみました。

湯川鶴章 / 爆発するソーシャルメディア


あとがきにあるように、「特権的なマスメディアの時代から、
だれもが自ら情報発信を始める参加型メディアの時代」になるという
一貫した主張を続けている著者ですので、本書はソーシャルメディア
(やCGM)の持つ「表現」という側面に重点が置かれています。

セカンドライフがイチオシらしく、
本書の3分の1くらいはそれついてのポジティブな話。
中でどのようなことが進展しているのか分かってよい感じ。
なお、私のセカンドライフに対するスタンスについてはこちらを→[2007-04-27-2]

以下、読書メモ:

ソーシャルブックマークとソーシャルニュースの違い。投稿者による
価値判断があるかどうか、か。「好き」or「嫌い」など。はてブは前者、
newsingは後者。

[...]そうなればメディア企業はユーチューブの動画配信のインフラと
しての地位は不動のものになってしまう。そうなればメディア企業は
ユーチューブというプラットホームに映像を提供する下請け業者に成り下
がってしまう。(p.85)
一時、ネット上では「みんな、YouTubeでいいじゃん。著作権うんぬんより
も広まること大事」という意見が多く見受けられたけど、
メディア企業が「後から出てきてルール違反(著作権侵害)で人気を
得てるやつに簡単に不動の地位を与えてしまいたくない」と考えるのも
理解できます。とはいえ、自分らで同等のことができればいいんだけど、
できなければ(失敗したら)認知して乗っかるしかない。

上の話と関連して:
メディアはネット上では必ずコミュニティになり、すべてのメディアは
ソーシャルメディアになる、とわたしが主張するのはこのためだ。
ロイヤリティの高いコミュニティを持つことができないメディアは、
ただのコンテンツプロバイダーになるしかない。(p.105)

リンデンラボ社(セカンドライフ)のエンジニア、パーブリック氏曰く、
1,2年後にはだれもがセカンドライフのソースコードをダウンロードし
て、ブラウザのファイヤーフォックス用にプラグインを開発できるように
なってるかもしれない。(p.151)
ブラウザからできるならやってみたいな、セカンドライフ。
1,2年後にも盛り上がっていれば。

 人々の多様化する検索ニーズにこたえるため、無数のニッチ検索エンジ
ンが開発されることになると思う。人々は自分の情報ニーズに合った検索
エンジンのプラグインを選んで、ブラウザーに搭載することになるだろう。
 グーグルが主要な検索エンジンであり続けることは間違いないだろうが、
ニッチ検索エンジンの集合体の力も決してあなどれない。
 もちろんグーグルは、多種多様なニッチ検索エンジンの分野に進出
し始めている。しかし、そのすべてにおいてグーグルが1位になれる
わけではない。(p.204)
グーグルに対抗するにはニッチ検索(バーティカル検索)で!
どのニッチ検索が良いかオススメする機能とかも有望か。
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