セカンドライフ - 仮想コミュニティがビジネスを創りかえる
2009-01-04-4
[BookReview]
献本いただきました。ありがとうございます。
まあ、原著が2008年3月刊で日本語訳が2008年8月で、時期を逸している感はありありなのですが、5年後か10年後に読むと非常に得るものが多そうな本です。
■ワグナー・ジェームズ・アウ / セカンドライフ - 仮想コミュニティがビジネスを創りかえる
タイトルの
「セカンドライフ - 仮想コミュニティがビジネスを創りかえる」
をみると、
「セカンドライフ」+「ビジネス」なんてすでに終わったネタで
過ぎ去りし過去なわけで著しく時代を間違えている気がしますが、原題は「The Making of Second Life - Notes from New World」。
「セカンドライフ」の背景をベースに、自由度の増した仮想世界ではどのようなことが起こり、どんな可能性があるかという内容の本です。
ほとんどのもの (3D CG) が自由に作れ、ユーザ同士のコミュニケーションも自由にとれるバーチャルリアリティ空間においての、盛り上がり、対立、戦争、セックス、コミュニティ、アイデンティティ、知的財産、課金、業者参入などの話。
これはこれで興味深くて、おもしろいのです。
特に第10章の、企業参入とその影響の話がおもしろい。
たぶん、この本での肝だと思います。
この本の執筆時2007年の話なのでちょっと古いかもですが。
企業参入がコミュニティへ与えた影響はほとんどなし。
「人気のスポット」はそれまでと変わらず。
企業コンテンツはスルーされ気味。
その理由とそこから得られる教訓がきちんとまとめてあり、「セカンドライフ騒動ウォッチャー」な人はこの章だけでも読む価値あり。
セカンドライフの創始者が着想を得たという、バーニングマンイベントは確かに仮想世界に近いなあ。
後世への資料としての意味あいから、写真(キャプチャ画像)が欲しかったなあ。
テキストだけじゃイメージできないものが多々。
初期に行われていたという、ユーザ同士を「プラス評価」「マイナス評価」する機能の顛末が興味深い。
マイナス評価が心理的暴力になってしまう、というおきまりのパターンに。
徒党を組んでマイナス評価をつける人々も登場。
難しいですねー
2007年頃の日本で大々的に宣伝されたセカンドライフ。
ビジネスの場として喧伝されてたものの、企業サイトの撤退など最近はさみしい話題ばかり。
ある意味不運ですよね。
こつこつ続いてきてブレイクしたかと思えば、ビジネスと結びつけらて一気に話題として消費されちゃった感じ(まあ、会社の方針転換により企業流入がうけいれられ、それによってブレイクしたという見方もとれるけどね)。
既存ユーザたちによる盛り上がり以上の無理な盛り上げにより負のイメージがついてしまってほんとうに不運。
しかし、ユーザ同士で共有できる3Dモデリング環境としてのセカンドライフは、コアなユーザの間で外野とは関係なくしっかりと続いていくと思います。
例えば、こういうのすごいと思うもん。
ゴッホの絵の世界を3Dで構築:
(via
セカンドライフ内でゴッホの名画を空間で再現した「Watch the World(s).」
http://designwork-s.com/article/49166393.html
)
で、私はと言えば、結局キャズムを超えずじまいだったので、いまだにセカンドライフはやったことありません。
ということで、プログラムを書けないやつがギークについて偉そうに語るがごとく、セカンドライフを体験したこともない私が偉そうについて語ってみました。
すいません。
21世紀になっても空飛ぶバイクで移動している人が誰もいないように、セカンドライフのようなバーチャル・ワールドが生活に欠かせないものになる日は来ないか、だいぶ先になると思います。
テレビ電話じゃなく携帯電話がメジャーになったように、何か違うものが人と人をつなぐ不可欠なツールになるかと。
- セカンドライフ(Second Life)関連記事:まとめ (Garbagenews.com)
http://www.gamenews.ne.jp/archives/2007/01/second_life_2.html
まあ、原著が2008年3月刊で日本語訳が2008年8月で、時期を逸している感はありありなのですが、5年後か10年後に読むと非常に得るものが多そうな本です。
■ワグナー・ジェームズ・アウ / セカンドライフ - 仮想コミュニティがビジネスを創りかえる
タイトルの
「セカンドライフ - 仮想コミュニティがビジネスを創りかえる」
をみると、
「セカンドライフ」+「ビジネス」なんてすでに終わったネタで
過ぎ去りし過去なわけで著しく時代を間違えている気がしますが、原題は「The Making of Second Life - Notes from New World」。
「セカンドライフ」の背景をベースに、自由度の増した仮想世界ではどのようなことが起こり、どんな可能性があるかという内容の本です。
ほとんどのもの (3D CG) が自由に作れ、ユーザ同士のコミュニケーションも自由にとれるバーチャルリアリティ空間においての、盛り上がり、対立、戦争、セックス、コミュニティ、アイデンティティ、知的財産、課金、業者参入などの話。
これはこれで興味深くて、おもしろいのです。
特に第10章の、企業参入とその影響の話がおもしろい。
たぶん、この本での肝だと思います。
この本の執筆時2007年の話なのでちょっと古いかもですが。
企業参入がコミュニティへ与えた影響はほとんどなし。
「人気のスポット」はそれまでと変わらず。
企業コンテンツはスルーされ気味。
その理由とそこから得られる教訓がきちんとまとめてあり、「セカンドライフ騒動ウォッチャー」な人はこの章だけでも読む価値あり。
メモ
セカンドライフの創始者が着想を得たという、バーニングマンイベントは確かに仮想世界に近いなあ。
後世への資料としての意味あいから、写真(キャプチャ画像)が欲しかったなあ。
テキストだけじゃイメージできないものが多々。
初期に行われていたという、ユーザ同士を「プラス評価」「マイナス評価」する機能の顛末が興味深い。
マイナス評価が心理的暴力になってしまう、というおきまりのパターンに。
徒党を組んでマイナス評価をつける人々も登場。
難しいですねー
セカンドライフ騒動についての感想
2007年頃の日本で大々的に宣伝されたセカンドライフ。
ビジネスの場として喧伝されてたものの、企業サイトの撤退など最近はさみしい話題ばかり。
ある意味不運ですよね。
こつこつ続いてきてブレイクしたかと思えば、ビジネスと結びつけらて一気に話題として消費されちゃった感じ(まあ、会社の方針転換により企業流入がうけいれられ、それによってブレイクしたという見方もとれるけどね)。
既存ユーザたちによる盛り上がり以上の無理な盛り上げにより負のイメージがついてしまってほんとうに不運。
しかし、ユーザ同士で共有できる3Dモデリング環境としてのセカンドライフは、コアなユーザの間で外野とは関係なくしっかりと続いていくと思います。
例えば、こういうのすごいと思うもん。
ゴッホの絵の世界を3Dで構築:
(via
セカンドライフ内でゴッホの名画を空間で再現した「Watch the World(s).」
http://designwork-s.com/article/49166393.html
)
で、私はと言えば、結局キャズムを超えずじまいだったので、いまだにセカンドライフはやったことありません。
キャズムは越えなくてもいいからもうちょっとキャズムに寄ってきたらやってみるかもしれないです。
(3Dインターフェースは主流にはならないだろうなあ[2007-04-27-2])
ということで、プログラムを書けないやつがギークについて偉そうに語るがごとく、セカンドライフを体験したこともない私が偉そうについて語ってみました。
すいません。
最後に
21世紀になっても空飛ぶバイクで移動している人が誰もいないように、セカンドライフのようなバーチャル・ワールドが生活に欠かせないものになる日は来ないか、だいぶ先になると思います。
テレビ電話じゃなく携帯電話がメジャーになったように、何か違うものが人と人をつなぐ不可欠なツールになるかと。
関連リンク
- セカンドライフ(Second Life)関連記事:まとめ (Garbagenews.com)
http://www.gamenews.ne.jp/archives/2007/01/second_life_2.html
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