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スティーブンレビィのGoogle本、読みました。グーグルについて(ビジネスだけでなく技術も)興味のある人はまずはこの本を読むことをおすすめします。特に業界の人は必読です。非常に面白いワクワクドキドキの本物のグーグル本です。

スティーブン・レヴィ / グーグル ネット覇者の真実 追われる立場から追う立場へ

これはグーグルの物語である。
グーグルは何を考え、何をめざしているのか。
『マッキントッシュ物語』でアップルの全貌を暴いた著者が、巨人の内側に密着取材。
これまでベールに包まれていた謎を解き明かす渾身のドキュメント。
徹底的な隠蔽戦略で見つけたネットの「金の鉱脈」、ジョブズが憎んだアンドロイド携帯、中国市場での失態、フェイスブックに挑むグーグル+、クラウドコンピューティング戦略。
誰も描かなかったグーグルの歴史のすべてが、ここにある。

4~6年ほど前に、「プラネット・グーグル」「Google誕生」「ザ・サーチ」などジャーナリストによるグーグル本を読んだのですが、その情報アップデートのために読みました。前半は過去のグーグル本でも触れられていた内容でしたが、知らなかった話、とくに社内事情なんかが詳しく解説されていて、「舞台裏」を楽しむには良いかと。後半は Android や SNS や中国の話など最近の話。こちらはニュースなどでしか情報を得てなかったのでありがたいです。いやー、ほんと、示唆に富みますね。

終盤の「SNSにうまく対応できていない」という話を読むと、グーグルはもうネットでは「革命」を起こすことはできないだろうな、という印象を持ちました。今のマイクロソフトみたいに大きく収益をあげる優良大企業として生きていくんだろうな。

SNSは、現状はともかく、人と人を繋げコミュニケーションを円滑にすることで価値の高い情報を得るものであり、無機質なアルゴリズムで情報を得るウェブ検索とは補完的なものだと思っています。インターネットを利用する人が一部の人だけであるならば(そもそも人が少ないので)人手を介さない情報収集だけで十分な側面もありますが、ケータイ端末などを通じて身近な人もインターネットを利用する昨今は人との繋がりの比重が増しています。

大規模データを人手を介さず機械オンリーで処理することを得意としてきたグーグルは結局そこから抜け出せてないので(ソーシャル系ではトップではないし他をぶっち切るほどでもない)、今後はウェブの話題の中心にはならないでしょう。ということで、「成長」「拡大」「革新」「改革」はあっても「革命」はないかと。「イノベーションのジレンマ」[2004-10-17-4]みたいな。

過去に読んだグーグル本

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