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古事記

2004-09-17-3 [Book]
阿刀田 高 / 楽しい古事記 / 角川文庫

題名は知っているけど実は読んだことない本を読んでみるシリーズ
の特別編。古事記原文を読む気力はないので周辺の本を読んでみました。
神話ってのはどれもそうだけど、始めはかなりごちゃごちゃどろどろ混乱
してシュールな展開だったりします。古事記もそうですね。古事記の記述
と歴史的事実との関係や、編纂者の隠された意図など、興味をそそります。
古事記は大和朝廷の基盤が強固になったとき、みずからの血筋がいかに
正統なものか、後追いの形で作成されたものである。 (p.146)
とのことなので、あーだらこーだら想像しながら読むってのは楽しい!

古事記は物語と歴史が渾然と入り混んでいた時代の産物であり、民族の、
かけがえのない財産であることは疑いないが、歴史そのものではない。
[...]
だから読者賢諸は、
──私たちの祖先は、こんなお話を自分たちの拠りどころとしていたのか──
おおらかな心で接していただきたいと願っている。 (p.283)

名前がカタカナ表記なのは読みやすいです。
だって、宇摩志阿斬訶備比古遅神とか困る。

なんだかよくわかんないけどちょっと気になった「ヒトコトヌシ」
<http://www.relnet.co.jp/relnet/brief/r12-203.htm>
「吾は悪事も一言 善事も一言 言い離つ神 葛城の一言主の大神なり」
と颯爽と古代律令国家の表舞台に登場し、すべての事象を「一言(ワンフ
レーズ)」で断罪することができた一言主神
一齣漫画みたいなものですかねえ。
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