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永田希(ながた のぞみ)著「積読こそが完全な読書術である」を読みました。
読書論・読書術に関するさまざまな書籍から、現代の情報社会における読書論を再構築する本。
積読を正当化するために過去の知見を駆使している、という見方もできる。

積読について、不正確ながらざっくり言うと:
  • 本を所有するということなんだから、
  • ときどきながめたりするだけでも何かしらプラスだし、
  • 必要なときにいつでもアクセスできる情報源となるし、
  • 本を読むといっても読まないのとあまりかわりないし、
  • そもそもその本を選ぶときにいろいろ調べたり考えたことが重要だし、
という感じ。
とてもポジティブ。

で、「自分なりの積読環境」の構築・維持・運営が大切なのです。能動的に!
現代を生きる人は、社会で進行している積読環境に抗って「自分なりの積読環境」を構築しなければなりません。情報の濁流という大きな積読環境のなかに、自作の積読環境を生み出し、運営するのです。情報の濁流のなかに、ビオトープを作るということです。

電子書籍での積読について特に否定的なことは書かれてなかった。
積読であるならば効果は同じか。

読書論・読書術に関する本の読書案内本という側面もあり、いろいろ読みたくなる。
  • バイヤール『読んでいない本について堂々と語る方法』
  • アドラー『本を読む本』
  • ショーペンハウアー『読書について』
  • 山口周『外資系コンサルが教える 読書を仕事につなげる技術』
  • 橘玲『「読まなくてもいい本」の読書案内』
など。


ポッドキャスト「ツイてるブッククラブ」の課題図書選定会議で紹介した一冊です。
課題図書選定会議で紹介した本はこちらにまとめてあります: