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あやういバランスでなりたっている奇跡の島。
裏に不安要素がありながらおゆったり進む日常。
明るい管理社会であるし、ほんのり百合風味もあり。
未来小説、終末もの、そいういった感じ。

島の歴史はともかく現在の島の秘密はそれほど気分が悪くなるようなものではなくて良かった。
感情を大きく揺さぶられはしないけど、政治・言葉・共同体・ジェンダーなどいろいろと考えさせられるお話でした。
本書、分量は少ないゆえ、即座に読むを終したダー。
リーも読むに非ずマー?

〈ニホン語〉は効率性が悪い気がする。
長年馴染んだ言葉なら、もっと崩れてそう。
実際の言葉は発音や声調などそれっぽいのだろうか。
活用語は原形が基本なのがピジンっぽさなのかな。
なんでもサ変にすれば簡単ではあるし。

〈ひのもとことば〉の方はは和語ベースで漢語がカタカナ外来語に置き換わっただけなので比較的わかりやすい。
意識高い人(高いコンシャスな人)が喋ってるみたいになりそう。
漢字廃止論者が勝利した結果なのだろうけど、彼らにしても「こんなはずじゃ…」感があるだろうなあ。

  • 李 琴峰 / 彼岸花が咲く島 / 文藝春秋

    その島では〈ニホン語〉と〈女語〉が話されていた
    記憶を失くした少女が流れ着いたのは、ノロが統治し、男女が違う言葉を学ぶ島だった――。不思議な世界、読む愉楽に満ちた中編小説。


追記


ポッドキャスト「ツイてるブッククラブ」で感想を述べております。