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これは良い本でした。アウトライナーの使い方の基本的なところから著者による活用方法など実用的なところまで。目からうろこが落ちる系の Tips がたくさん。

Tak. / アウトライン・プロセッシング入門: アウトライナーで文章を書き、考える技術 [Kindle版]

本書は、個人のためのアウトライン・プロセッシングの一般的な技法と考え方についての本です。アウトライン・プロセッシングとはWorkFlowy、OmniOutlinerなどの「アウトライナー」と呼ばれるソフトを使って文章を書き、考える技術のことです。
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「書くこと」「考えること」にアウトライナーは絶大な威力を発揮します。一度その考え方を理解し、馴染んでしまうと手放せなくなります。実際、私にとってアウトライナーなしで文章を書いたり考えを整理したりすることはもはや困難です。
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シンプルで奥深いアウトライナーの世界に触れてください。「書くこと」「考えること」を日常的に行っている人にとって、アウトライナーは人生が(ほんのちょっとだけ)変わるほどのインパクトがあるかもしれません。

私は仕事でもプライベートでもエディタは昔ながらの Emacs というのを使っています。Emacs にはよくできたアウトラインモード (org-mode[2012-10-11-2]) がありまして、この本で書かれている「プロセス型アウトライナー」としての用途にほぼ対応できそうです。org-mode はちょっと前に使い始めたものの、なんだかんだ使わなくなってしまいました。で、これを機会に復活させましたよ。ここのところ毎日使っております。使い方のポイントが分かればほんと便利なツールですね。

本書から少しだけ引用:
すべてのアウトライナーに共通する基本機能があります。それは「アウトライン表示の機能」、「アウトラインを折りたたむ機能」、「アウトラインを組み替える機能」の三つです。
「アウトラインを作ってから書く」ということは、言葉を変えれば「考えてから書く」ということです。しかし、書こうとする内容を事前に(項目だけとはいえ)完全に決めておくというのは、ほとんど不可能です。何をどんな風に書くべきかは、多くの場合「実際に書くこと」を通じてはじめてわかってくるからです。事前に完璧なアウトラインが作れるようなら、アウトラインなんか作らずにとっとと本文を書いた方が早いでしょう。
予定外の内容が出てくることをあらかじめ想定しておきます。具体的には、アウトラインの末尾に「未使用」という項目を作っておきます。既存のアウトラインに収まらないものは、いったん「未使用」の下に入れておきます。

目次:
はじめに
Part 1 アウトライナーとアウトライン・プロセッシング
 アウトライナーとは
 アウトライナーの三つの基本機能
 アウトライナーを選ぶ
 アウトライナーを使うということ
 シェイク
Part 2 文章を書く
 ランダムなメモを組み立てて文章化する
 視点を組み替えてサマライズする
 発想から文章化までをアウトライナーで行う
 複数の文章をひとつのアウトラインで管理する
 アウトライナーを「文章エディタ」として使う
Part 3 理解する・伝える・考える
 アウトライナーで読む
 アウトライナーで伝える
 使い捨てのアウトライン
 タスク管理から「生活のアウトライン」へ
Part 4 アウトライナーフリーク的アウトライナー論
 アウトライナーフリーク的Word論
 アウトライナーが「アイデア・プロセッサー」であること
 アウトライナーフリーク的Evernote論
 フローをからめ取る
 アウトライナーの新しい呼び名
 チームでのアウトライン・プロセッシングへ
巻末
 おわりに
 自由なアウトライン・プロセッシングのためのアウトライナー一覧
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