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ここ最近の統計学ブームの火付け役というか大いなる燃料の一つである一冊。

西内啓 / 統計学が最強の学問である [Kindle版]

あえて断言しよう。あらゆる学問のなかで統計学が最強の学問であると。どんな権威やロジックも吹き飛ばして正解を導き出す統計学の影響は、現代社会で強まる一方である。「ビッグデータ」などの言葉が流行ることもそうした状況の現れだが、はたしてどれだけの人が、その本当の魅力とパワフルさを知っているだろうか。本書では、最新の事例と研究結果をもとに、今までにない切り口から統計学の世界を案内する。

タイトル通り、中身もいろいろ煽っているのですが、その分熱くて楽しいです。最強の学問かどうかはアレだけど、最強の道具の一つであることは確か。道具として使いこなせるようになろう、というモチベーションが高くなります。

ちょっと引用するとこんな感じ。
なぜ統計学は最強の武器になるのだろうか? その答えを一言で言えば、どんな分野の議論においても、データを集めて分析することで最速で最善の答えを出すことができるからだ。
望むと望まざるとにかかわらず、ほとんどすべての学問に関わる学者は統計学を使わざるを得ない時代がすでに訪れているし、統計リテラシーさえあれば、自分の経験と勘以上の何かを自分の人生に活かすことがずいぶんと簡単になる

とはいえ、あくまで道具=手段であり、目的と手段を取り違えないように注意せねば。プログラミングと同じですね。

統計学の歴史についても解説されているのが類書との違いかな。統計の各手法についての概略はあるけど細かい解説はなし。そういうのは別の本で(オススメは「東京大学教養学部統計学教室 / 統計学入門 (基礎統計学)」)。本書はあくまでモチベーションアップが目的ですし。

あと、副読本的なこちらの本も読みました。

最強の武器「統計学」 (週刊ダイヤモンド 特集BOOKS(Vol.11)) [Kindle版]


関連雑誌記事を集めた軽い読み物です。「「それ、根拠あるの?」と言わせないデータ・統計分析ができる本[2013-09-19-1]の著者の柏木氏も登場してました。