たつをの ChangeLog : 2009-10-27

一番の読みどころは「まえがき」。
質問させることと学ぶことの関係の解説など目から鱗が落ちました。
「重要なことは答えることではない、問うことである。 (p.13)」
なのですよー!

森博嗣 / 臨機応答・変問自在-森助教授VS理系大学生

ミステリィ作家であり、某国立大学工学部助教授である著者は、学生に質問をされることで出席をとり、その質問に自身が答えたプリントを配布するという授業を、何年間も続けている。理解度を評価するとともに、自主性や創造性などを高めるためである。授業内容に関連するもの以外に、たわいないものから、科学、雑学、人生相談など、学生の質問内容はヴァラエティ豊かだ。本書は、数万にのぼるそのQ&Aから、ユニークなもの・印象深いものを独断的に選び、その面白さの一端を紹介していく。

以下、読書メモ:

手紙はワープロで書く。稀に手で書くときは、必ずワープロで下書きして、それを見ながら書く。
(p.39)
私もこれやってる。
PC画面みながら手書きしてます。

カセットテープは裏は使っていない。あのテープ幅に4トラック入る。(p.50)

家の設計のときに風水を取り入れるかとの質問に対して、
信じていないが、風水を考慮するのは建築では常識。プロの作るものでは取り入れていない建物の方が少ないでしょう。
(p.95)
プロだもんね。

努力できることが才能。
(p.111)

何かに悩んでいる人は、解決策を知らないのではなく、最良の解決策を面倒でしたくないだけだ
(p.112)
うごごご。痛いところを突かれた!

「教える」という行為がこの世に存在するとは思えない。教えてもらったようにイメージしていても、それは「学んだ」だけです。
(p.129)

講義とは、その学問の目次のようなものです。
(p.133)

電柱の中は空洞。竹輪みたいに。(p.200)

続編も出ていますね。
森博嗣 / 臨機応答・変問自在〈2〉



ref.
- [を] 工作少年の日々[2008-08-11-1]
- [を] 森博嗣の大学論[2005-11-03-2]
森博嗣 / 大学の話をしましょうか

この記事に言及しているこのブログ内の記事


先日、恵比寿駅ビルにある有隣堂(書店)で見かけた「本を読め!」Tシャツ。
ダンコガイTシャツ発見!

サイン入り!いいなあ!
この「Tシャツの展示」は小飼弾著「空気を読むな、本を読め。」のプロモーションの一環。
その日は、iPhoneユーザ必読の書「iPhone情報整理術」[2009-10-21-4]を買う目的で本屋に来たのですが、ついついこっちも買ってしまったのでした。

iPhone本のついでにダンコガイ本も買っちゃった

小飼弾 / 空気を読むな、本を読め。


この本はアルファブロガー dankogai による読書術の本です。
本を読むことの重要性の啓蒙書であり、dankogai 風の本とのつき合い方の指南書であります。
なにせあの dankogai の本ですので、「なるほど」と思うのと同じくらいの量の「これは違うな」と思うポイントがあり、自分の立ち位置を確認するのに役立ちます。

ということで以下、読書メモ:

本の値段のかなりの部分というのは、実は「本になっても読まれないもの」を没にするためでもあるのです。そう考えれば、わざわざ自分で生情報をていねいに拾っていらないものを捨てるより、本を「丸読み」したほうが「栄養価」は高いのです。
(p.42)
フィルタリングに価値があるってことですね。
なんにせよお得すぎます。

第二章の弾さんの子供の頃の若干暗い話が印象的。
「そんな過去が!」という衝撃。
本を読むというのは現実逃避の側面もあった、と。
それもあって「本を読む」行為が生きる上での習慣として身に付いているわけですね。
なにかちょこっと腑に落ちた感じ。

湯船に浸かりながらといった、紙を傷めるような本の読み方が私は嫌いです。
(p.50)
最近は半身浴しながら読んでいます。本を傷めない読み方ができるようになりました。雨の日にオープンカフェで読むのと変わらない感じです。そのうちブログ記事にします。ま、湯船に落としちゃうとアレなので借りた本はさすがにお風呂では読みませんが。

何かに対して冷静なスタンスを取りたいなら、一度はそれにハマッて冷めたほうが強い。ハマッて冷めたほうが、より的確な判断ができるようになるのです。
(p.74)
これは良くわかります。
冷静になってからの方がその「何か」を楽しむことができますし。

ノンフィクションを読むというのは、自分の知らない事柄を拾っていく作業です。だから、「これは知っている」という箇所は読み飛ばせるわけです
[...]
たくさん読書をしていると、「これは前に読んだな」という経験があるので差分が少なくなり、結果的に速く読み終えられる。この差分の質や量によって、その本の重要さやおもしろさが決まってくるのです。
(p.87)
速読の話。
結局、読み飛ばしがどれだけできるか、ってだけなんですよね。
例えば、「9割」や「80%」という文字が見えたら「はいはい、アノ話ね」と読み飛ばせるわけで。

 最近の本はよくできている。付箋を貼るまでもなく、目次を見ればあらかたの内容はわかる仕掛けになっています。
 キモになる部分や印象づけたい言葉は、わざわざ太字で書かれていることもある。
(p.102)
「付箋を貼るな!」という話。
私の場合は本筋よりもおまけのエピソードやどうでもいい言葉に反応することが多いので、やはり付箋は必要です。


ref.
- [を] 弾言 by dankogai[2008-10-03-2]
- [を] 小飼弾のアルファギークに逢って来た[2008-04-15-1]

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