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Peter Morville (著), 浅野 紀予 (翻訳) /
アンビエント・ファインダビリティ

本書は情報アーキテクチャの第一人者である著者が、「見つけること」に
関する技術の歴史、情報に関する先人の研究、ネット上の新しい動き
(ロングテール、タギングなど)、自身の個人的な体験をもとに、
「ファインダビリティ」とは何か、ネットワークが「アンビエント」にな
りつつある世界で、われわれはどこへ向かっているのか、を考察する意欲
的な書籍です。ウェブの制作、ビジネスに関わる方に新しい視点を提供し
ます。
(http://www.oreilly.co.jp/books/4873112834/ より)

たまたま入手し読み始めているところです。(ref. [2006-04-04-3])
まだ第一章だけですが…。

著者はウェブを飯の種にしているライブラリアン(p.7)。
まずはタイトルの説明から。

ファインダビリティの定義(p.5)。
a. 位置特定可能な、あるいは進路決定可能な性質。
b. 特定の対象物の発見しやすさ、あるいは位置の識別しやすさの度合い。
c. システムまたは環境が対応している進路決定と検索のしやすさの度合い。
つまり、見つかりやすさ、検索されやすさの度合いでしょうか。
「SEOによってこのWebページのファインダビリティがアップしました」と
いった使い方かな?

アンビエントの定義(p.8)。
a. 周囲を取り巻く;取り囲む(例:アンビエントサウンド)
b. 完全に包囲している
この本においては、意識しなくても何かできる、何かしてくれる存在、
と言ったところでしょうか。

でこれらを組み合わせた、アンビエント・ファインダビリティとは?
アンビエント・ファインダビリティの世界では、誰の居場所でも何のあり
かでも、いつでもどこでも見つけることができる。 [...] 情報はまさに
文字通り空気中に存在しており、そのことがわれわれの考え方を実際に変
化させてもいる。そしてもっと重要なのは、ファインダビリティが個人に
自由をもたらすということだ。大衆のメディアとしてのウェブがマスメディ
アに挑むにつれて、われわれは自分で情報源を選択し、必要なニュースを
選り分けられる、前人未到の能力を享受することになるだろう。(p.8)
さて、良い世界なのか、悪い世界なのか。
それはこれから読み進めると分かるかな。


ところで、この本の出版を記念して以下のイベントが開催されるようなの
で紹介しておきます。27日の夜です。私も見に行きます。
すでに定員いっぱいですね…。
- 「アンビエント・ファインダビリティ」出版記念
  "ウェブ、検索、そしてコミュニケーションの近未来カンファレンス"
  http://www.dhw.co.jp/topic/find2006/
  (via http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004422.html)


ところで(2)、
「アンビエント」はブライアン・イーノの「アンビエント・ミュージック」
に触発された言葉で[...]
(http://www.oreilly.co.jp/books/4873112834/ より)
とのことなのですが、以下の記事で、Brian Eno 好きな私がオススメCDな
んかも紹介しています。よかったらどうぞ。
- [を] 眠れないあなたのための音楽[2004-12-21-3]
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