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CNET Japan の記事。原題は「Torvalds: A Solaris skeptic」。
トーバルズのインタビューなのですが、いろいろ示唆に富んでいて面白い
です。Solaris の名前は、話のきっかけとしての位置づけかな。
タイトルをキャッチーにするために出してるという印象。

<http://japan.cnet.com/interview/story/0,2000050154,20079899,00.htm>
重要なのは巨人の肩に乗り、他人の概念やアイデアの上に、改善を積み重
ねていくことです。
新しいこと、変わったことがしたいという理由で、ゼロから新しいもの、
変わったものを作ろうとするのは、私にいわせれば愚の骨頂であり、思い
上がりです。Linuxが目覚ましい成果を上げているのは、細事にこだわり
大事を逸する愚を犯していないからです。しかし、この穴に陥るプロジェ
クトのいかに多いことか。
開発者が「深追いしない」というのは普及要因として普遍的でしょうね。
まあこのへんもトレードオフでしょう。普及を目指すか、自己満足で楽し
むか。自己満足な深追いも楽しいしなあ(ある程度は)。

<http://japan.cnet.com/interview/story/0,2000050154,20079899-2,00.htm>
実力者といわれる人間が、実際は周囲の環境に大いに助けられていること
を知りました。[...]
やる気のある優秀な人間は、そうでない1000人より多くを成し遂げるとい
う説を私は心から信じています。しかし、どんな個人よりも重要なのは、
優秀な人々を引き寄せる環境です。
「周囲の環境」といったときの最大の要件は、いっしょに働く人、つまり
はコミュニティかと。これが重要というのは納得。
私が[...]主張していることの1つは、世界をつくりかえるのではなく、的
を絞った小さな改善を積み重ねることで、大きな見返りがもたらされるよ
うにしようということです。
小さな改善の積み重ねは好きです。しかし、積み重ねる前に、
三日坊主になりがちなのが難点。

<http://japan.cnet.com/interview/story/0,2000050154,20079899-3,00.htm>
商用ベンダーの参入がもたらす最大のメリットは、ベンダーが顧客と開発
者の接点となること、そして純粋に技術的な問題と、純粋にマーケティン
グ的な問題のバランスがはかられることだと思います。
こういう風にうまく切り分けられている環境は技術者として魅力的です。