【書評・感想】3Dプリンタの社会的影響を考える
2012-12-03-1
[BookReview][Kindle]
「MAKERS」[2012-11-29-1]を読んで3Dプリンタ熱が高まってきたこともあり、これ読みました。ブログ「POLAR BEAR BLOG」でも知られる小林さんによるテーマを絞ったレポートです。「3Dプリンタとは何か」みたいな話は前提として省略されていて、本題みっしりの内容となっています。
■小林啓倫 / 3Dプリンタの社会的影響を考える - 英国の政策レポートをもとに [Kindle版]
3Dプリンタの負の側面の社会的影響に興味がありました。
「時間と場所に依存せずに製造ができる」という3Dプリンタの特性から、製造の現場、つまり働き方が変わってしまう人が多数出て、そういう意味での社会的影響ってのもありますが、やはり「3Dプリンタで作られるもの」による社会的影響影響が気になります。
本レポートによれば、やはりだれでも武器が作れてしまうってのが大きいですね。1回しか撃てない拳銃と言えでも、誰でも手にできるなら社会ががらっと変わりますからね。化学系で毒物が作れるってのもちょっと怖いけど、こちらはまだ広まるのは時間がかかりそう。
こういう「怖いもの」以外では「著作権上やばいもの」の影響もじわじわ来そうです。模造品だらけになりそう。レポートにあるように、DRM的なものが広まるのかなあ。DRM抜きのプリンタ作ってからガンガンコピー商品作る、ってなって終わってしまいそうだけど。
目次:
■小林啓倫 / 3Dプリンタの社会的影響を考える - 英国の政策レポートをもとに [Kindle版]
設計図を与えてやるだけで、三次元の物体を製造することができる「3Dプリンタ(三次元プリンタ)」が注目を集めている。安価だが高性能の製品が登場し始めたことで、個人でもものづくりに参加できるパーソナル・ファブリケーションの時代が到来すると期待されているためだ。さらに3Dプリンタを始めとしたパーソナルな工作機械の普及により、「新しい産業革命」が到来すると予測する人も少なくない。
しかし革命とは二面性を持つものだ。様々な恩恵をもたらす一方で、暗い影の面も必ず存在する。それでは3Dプリンタが起こす革命によって、私たちにはどのようなメリットと、どのようなデメリットがもたらされ、そこからどのような課題が生まれてくるのだろうか。2012年10月に英国で発表された政策レポートをもとに、パーソナル・ファブリケーションが社会に与える影響を考えてみたい。
3Dプリンタの負の側面の社会的影響に興味がありました。
「時間と場所に依存せずに製造ができる」という3Dプリンタの特性から、製造の現場、つまり働き方が変わってしまう人が多数出て、そういう意味での社会的影響ってのもありますが、やはり「3Dプリンタで作られるもの」による社会的影響影響が気になります。
本レポートによれば、やはりだれでも武器が作れてしまうってのが大きいですね。1回しか撃てない拳銃と言えでも、誰でも手にできるなら社会ががらっと変わりますからね。化学系で毒物が作れるってのもちょっと怖いけど、こちらはまだ広まるのは時間がかかりそう。
こういう「怖いもの」以外では「著作権上やばいもの」の影響もじわじわ来そうです。模造品だらけになりそう。レポートにあるように、DRM的なものが広まるのかなあ。DRM抜きのプリンタ作ってからガンガンコピー商品作る、ってなって終わってしまいそうだけど。
目次:
まえがき
本書の焦点について
第1章 3Dプリンタの利用形態
1-1 デスクトップ型
1-2 ショップ型
1-3 工場型
第2章 3Dプリンタによるものづくりのメリットとデメリット
2-1 メリット
2-1-1: 特殊な物品の製造
2-1-2: 製品のカスタマイズ
2-1-3: 時間と場所に依存しない製造
2-1-4: ビジネスの効率化
2-1-5: 環境問題への貢献
2-1-6: 新たなビジネスの創出
2-2 デメリット
2-2-1: 危険な物品の製造
2-2-2: 製造物責任をめぐる混乱
2-2-3: 製造現場での混乱
2-2-4: 輸送業の混乱
2-2-5: 雇用へのプラス/マイナス効果
第3章 3Dプリンタの社会的影響
3-1 知的財産権
3-2 製造物の規制
3-3 製造物責任
3-4 標準化
3-5 素材の進化
3-6 関連インフラの整備
あとがき
補足コラム(随時アップデート中)
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