先月話題になった、図書館で連続して「アンネの日記」及び関連書籍のページが破られるという事件。その容疑者が別件で逮捕されています。防犯カメラの映像を分析して、容疑者を尾行したそう。
で、ポイントは「男の刑事責任能力についても調べています」とのこと。
事件が話題になったあと、2月22日の記事ですがこんな推測が出ていました。
この記事のポイントは「図書館内でホロコースト関連の本を破っている人を見つけたことがありますが、その人物は刑事事件の責任能力がない人でした」というとこ。確かに、可能性として高いなあと納得していたので、その後わき上がる犯人非難については懸念していました。
例えばこれとか:
この記事に関しては、私は「差別主義者や愉快犯かもしれないけど精神疾患関連の可能性も高い気がするので現状では犯人批判よりも再発防止策などに重点をおくべきかと」とコメントしています[2014-03-02-1]。
とはいえ、自分で言っておきながらあれですが、再発防止策はいろいろと難しいですね。図書館だとやはりあまりお金をかけずに対策しなければならないでしょうから、大掛かりなもの無理でしょうね。書籍に電子タグをつけるとか、振動等で破損を感知するガジェットとかそういうやつ。やはり、監視カメラを増やして、何かあったときに調べられるようにするくらいでしょうか。ますます監視社会になっていきますね。
容疑者の刑事責任能力の有無や本当に犯人なのかについては続報待ちですが、「刑事責任能力のない人の監視を強める」という方向性もあります。でもなんというか間違った方向です。
結局、運用上は現状のまま、つまり破損したものは淡々と補充し、今回みたいに「思想」等の重大案件になったら全力で調査する、ってのが一番コストが少なく妥当な対策だという結論になりそうです。破損書籍については寄付で補充する仕組みがあっても良いかも。意味のある社会貢献ですよね。
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それはそうと、実は私は「アンネの日記」未読。Kindle版、出ないかなあ。
■アンネの日記
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追記140404: 続報。
で、ポイントは「男の刑事責任能力についても調べています」とのこと。
- 「アンネの日記」30代の男関与か NHKニュース
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140313/k10015936621000.html
一方で、男の言動には不可解な点もあるということで、警視庁は、供述の裏付けを慎重に進めるなど一連の事件との関わりを捜査するとともに、男の刑事責任能力についても調べています。
事件が話題になったあと、2月22日の記事ですがこんな推測が出ていました。
- “中二病”の犯行ではない!? 被害は30年以上前から…図書館関係者が口に出せない『アンネの日記』破損事件の背景|おたぽる
http://otapol.jp/2014/02/post-594.html
この関係者によれば『アンネの日記』とヴィクトール・E・フランクルの『夜と霧』は、図書館関係者の間では、昔から破られる被害の多い本だという。
「やはり、“ナチズム”や“ホロコースト”は特定の精神的構造を持った人を引きつける要素が強いんじゃないかと思います。私も過去に、図書館内でホロコースト関連の本を破っている人を見つけたことがありますが、その人物は刑事事件の責任能力がない人でした」
詰まるところ、精神医学的に“コダワリ”の強い人の犯行なのではと、図書館関係者は経験則から指摘をする。だからこそ、この事件にはコメントし辛い。その結果、すわ国際問題かというような妙な状況になってしまっているのである。
この記事のポイントは「図書館内でホロコースト関連の本を破っている人を見つけたことがありますが、その人物は刑事事件の責任能力がない人でした」というとこ。確かに、可能性として高いなあと納得していたので、その後わき上がる犯人非難については懸念していました。
例えばこれとか:
- アンネの日記事件 「犯人は臆病者」イスラエル大使館公使が厳しく批判
http://www.huffingtonpost.jp/2014/02/27/anne_n_4864255.html
レヴィ公使は「平和な日本でこのような事件が起きたことに衝撃を受けた」としてイスラエル国内でもショックを受けている国民がいることを明かしたが、両国の友好関係が損なわれるものではないと強調。犯人について「臆病者だ」と厳しく批判した。
「日本はかつてヒトラーと手を結び、歴史に汚点を残した。ただ、そういう暗い時代の中でも、リトアニアの領事館にいた日本人外交官だった杉原千畝が、ユダヤ人に対して約1500通のビザを発行してその命を救いました。日本はもともと、そういった人道主義や平和への強い思いがある。犯行は組織的に行われている可能性もありますが、怯まず、厳正に対処するということが私たちのとるべき大事な態度だと思います」
この記事に関しては、私は「差別主義者や愉快犯かもしれないけど精神疾患関連の可能性も高い気がするので現状では犯人批判よりも再発防止策などに重点をおくべきかと」とコメントしています[2014-03-02-1]。
とはいえ、自分で言っておきながらあれですが、再発防止策はいろいろと難しいですね。図書館だとやはりあまりお金をかけずに対策しなければならないでしょうから、大掛かりなもの無理でしょうね。書籍に電子タグをつけるとか、振動等で破損を感知するガジェットとかそういうやつ。やはり、監視カメラを増やして、何かあったときに調べられるようにするくらいでしょうか。ますます監視社会になっていきますね。
容疑者の刑事責任能力の有無や本当に犯人なのかについては続報待ちですが、「刑事責任能力のない人の監視を強める」という方向性もあります。でもなんというか間違った方向です。
結局、運用上は現状のまま、つまり破損したものは淡々と補充し、今回みたいに「思想」等の重大案件になったら全力で調査する、ってのが一番コストが少なく妥当な対策だという結論になりそうです。破損書籍については寄付で補充する仕組みがあっても良いかも。意味のある社会貢献ですよね。
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それはそうと、実は私は「アンネの日記」未読。Kindle版、出ないかなあ。
■アンネの日記
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追記140404: 続報。
- アンネの本 「持ち帰り切り刻んだ」 NHKニュース
東京都内の図書館や大型書店で「アンネの日記」などの本300冊余りが破られた事件で、杉並区の図書館で本を破ったとして逮捕された男が「図書館には自転車で行き、破ったページはポケットに入れて持ち帰ってさらに切り刻んだ」などと供述していることが警視庁への取材で分かりました。
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