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著者より献本頂きました。ありがとうございます!
これまでの著者(id:toshii2008)の著書はビジネス書をメタ視点から紹介するものが多かったのですが、これはもっとメタです。
メタメタなビジネス書です。

水野俊哉 / 「ビジネス書」のトリセツ

ビジネス書の著者のみならずプロの書評家としても数多くのベストセラー書を読破し、要約してきた私は、ベストセラー書には、いくつかの共通したパターンが存在していることを発見した。本書ではその秘密を、余すところなく開陳している。(p.12)

内容は、ビジネス書の選び方、読み方、さらに書き方まで網羅し、まさに「取り扱い説明書」にふさわしい内容です。
ただし、「入門書」や「教科書」ではないです。
ある程度ビジネス書を読んだ経験があると楽しめるタイプの本です。
そうか、「取り扱い説明書」というよりも「上級コースの教科書」と言った方が適切かも。
「ビジネス書分析演習II」の教科書、みたいなw

神話や物語や小説の構造を分析する学者がいますが、この本では同じようなアプローチでビジネス書の構造が分析されています(おおげさ)。
中でもビジネス書の要素の分類が秀逸で、ついつい本棚をながめて「この本はどこに入るんだろう」と思っていまいます。
例えば、著者の本当の目的によるビジネス書の分類。
「ゴールセッティング」と呼ばれるこの要素は以下の6つに分類されるそう(p.37,130)。
(1) 取材殺到→雑誌→講演会→TV→政界進出
(2) 情報商材を売る・セミナーをする
(3) 副業執筆→ベストセラー→コンサル作家
(4) 趣味のブログ→夢の書籍化→人生の思い出作り
(5) 企画持込み→仕事の依頼→大ベストセラーを書くぞ
(6) どうしても書きたいこと・伝えたいことがある人。
ふむふむー!本を選ぶ際に参考になりますよね!

個人的には売れるビジネス書の書き方についての章が参考になりました。
私はビジネス書を書こうと思っているわけではないのですが、この知識は読むときのヒントになるのです。
料理経験があるとレストランなどでの食事をより楽しめたり、音楽演奏経験があるとコンサートでより楽しめるように、ビジネス書を書いたことのある人はビジネス書をより楽しめると思います。
この章では書き方の解説がされてますが私にとってはビジネス書を書く疑似体験となりました。というとおおげさですが、ともかく書き方の知識を少しでも得たことでこれからビジネス書をより楽しめそうな気がします。
 
あとは、ビジネス書における「はじめに」は最強の要約である、という指摘には納得しました。抜き書きとかしてると「はじめに」の部分が多かったりするので実感があります。


水野氏の著書:
- [を] 成功本50冊「勝ち抜け」案内[2008-02-26-1]
- [を] 成功本51冊 もっと「勝ち抜け」案内[2008-08-30-3]
- [を] お金持ちになるマネー本 厳選50冊[2008-11-16-1]
- [を] 法則のトリセツ[2009-03-25-3]