NHKスペシャル「ヒューマン なぜ人間になれたのか - 第4集 そしてお金が生まれた」の視聴メモ
2012-11-24-1
[TV]
NHKスペシャル「ヒューマン なぜ人間になれたのか」の視聴メモ。
2012年2月26日(日)放送の「第4集 そしてお金が生まれた」。
§
6000年前世界で最初の都市が登場。
その原動力は「お金」。
お金こそが人間を人間にした。
§
カメルーン。
首都から車で3日のバカ族の集落。
世界中の研究者が注目。
今まさにお金が浸透しつつある貴重な場所であるため。
バカ族のジャングルの奥の地区はお金以前の社会。
服など日常に必要なものは近くの農家を手伝うなどして入手。
狩りの獲物は平等に分配。
分配時に感謝は不要。
分け与えるのが当たり前という社会だから。
お金以前の社会=何でも平等。
富が蓄積されない。
他人に抜きん出る人はいない。
§
お金が入るとどう変わるか。
シリア北東部のハッサケ地方にある世界最古の都市と言われるテル・ブラク。
人口1万人。
同じ大きさの鉢の出土品がたくさん。
鉢の中身が「お金」に相当し、それは「麦」だった。
麦は食料でありお金でもあった。
様々なものが麦を単位に取引されていた。
§
人間だけが「交換」できる。
チンパンジーの実験。
手元のリンゴを葡萄に交換しようと持ちかけると2%しか応じない。
リンゴと葡萄を同時に見せると80%が葡萄を選ぶ。
リンゴが好きだから交換に応じないというわけではない。
§
メソポタミアの古文書に「職業リスト」がある。
交換が盛んになった都市ではさまざまな職業が生まれた。
職業の誕生により食料生産が3倍に。
職人による農耕機具の改良などが要員。
「麦」のお金により横並び社会が一新され目覚ましい社会の発展へ。
§
古代ギリシャのアテナイ(人口25万人)。
コインはアテナイの銀貨が始まり。
銀の純度を保証する刻印がポイント。
コインの運び方→口に入れる。
コインとそれ以前のお金の違いは、品質の保証。
16g の純銀であることが保証されている。
以前と比べ多くの人々と交流。
コインは永遠の価値を持つ。
いくらでもためられる。
腐ったりしない。
安定した未来が実現できるようになった。
§
カメルーン、バカ族。
道路に近い地区、お金が浸透し始めた地区にて。
ムテさん。
採取した実を、平等に分け合う前に一部だけを別にして売り始める。
高値で売れるカカオの栽培のために現金が欲しかった。
カカオの畑は子供に残せる。
貨幣はな生活の長期的な設計を可能にする。
ムテさんは狩猟採取の仲間達をカカオ収穫の(見込み)代金で雇う。
「平等に分かち合う生活」から「リスクを承知で切り開く生活」へ変わっていく。
§
こうした選択はコイン登場以降世界各地で起きた。
お金は集団から切り離された個人を作り出した。
集団からの孤立ではあるが解放でもある。
§
アテナイの奴隷少年パシオン。
わずかなお金から莫大な資金を稼ぎ市民権を獲得するまでに。
個人個人が自分の才覚で生きる時代の幕開け。
果てしない繁栄をもたらすかに見えたが、アテナイの銀の産出量は100年で尽きた。
古代ローマ。
繁栄の源は姿(意味)を変えた「お金」。
銀の純度を薄めることで大量のコインを生産。
薄くなっても価値が変わらなくなる。
「価値」が先立つ。
今のお金と同じ。
§
お金をたくさん持とうという争い。
もっていないという不満。
脳により多くのお金を求める仕組みがあることが確かめられた。
腹側線条体、快楽を司る。
株取引をしている人の脳をMRIで調べると反応が分かる。
§
テル・ブラクにもお金が引き起こした争いの跡が。
それまでになかった大量殺戮。
紀元前2400年メソポタミアで生まれた世界最古の借金帳消し制度「アマギ」。
税金不足で家族が奴隷に。
アマギはそれを解消。
アマギは多いときでほぼ毎年行われていた。
お金による発展と格差。
その溝を埋める方法は古代から試行錯誤されていた。
§
人間は発展と格差のバランスを取ることができるか。
欲望の暴走を抑えるしくみの脳科学実験。
初めて会う2人。
クジでRICHとPOORに。
実験の参加料としてリッチにだけ$80、プアに$30払い、わざと格差を作る。
追加の$50をリッチかプアのいずれかに渡す。
リッチが$50を得た場合とプアが$50を得た場合のそれぞれリッチの腹側線条体を調べる。
後者のときの方が腹側線条体の反応が強くなる
5倍の快楽。
公平さ(差が無くなること)が快楽につながる。
分かち合いの心。
§
■NHKスペシャル取材班 / ヒューマン なぜヒトは人間になれたのか
■NHKスペシャル「ヒューマン」:
- [を] NHKスペシャル「ヒューマン なぜ人間になれたのか - 第1集 旅はアフリカからはじまった」の視聴メモ[2012-01-28-1]
- [を] NHKスペシャル「ヒューマン なぜ人間になれたのか - 第2集 グレートジャーニーの果てに」の視聴メモ[2012-03-11-2]
- [を] NHKスペシャル「ヒューマン なぜ人間になれたのか - 第3集 大地に種をまいたとき」の視聴メモ[2012-11-17-1]
■地球ドラマチック:
- [を] 地球ドラマチック「サメの肌から大発明〜高性能材料が世界を変える〜」の視聴メモ[2011-12-03-2]
- [を] 地球ドラマチック「“色”は脳で作られる! 〜あなたと私は同じ色を見ているの?〜」の視聴メモ[2012-02-17-1]
- [を] 地球ドラマチック「神秘の結晶洞窟 〜ナイカ鉱山 新たなミッション〜」の視聴メモ[2012-02-25-2]
- [を] 地球ドラマチック「動物はどこまで賢いのか?」の視聴メモ[2012-04-07-1]
■その他:
- [を] NHKスペシャル「アレルギーを治せ!」の視聴メモ[2011-11-22-1]
- [を] NHKスペシャル「アフリカンドリーム」の視聴メモ[2010-06-06-1]
2012年2月26日(日)放送の「第4集 そしてお金が生まれた」。
- NHKスペシャル|ヒューマン なぜ人間になれたのか
http://www.nhk.or.jp/special/onair/human.html - NHKスペシャル|ヒューマン なぜ人間になれたのか 第4集 そしてお金が生まれた
http://www.nhk.or.jp/special/onair/120226.html
紀元前4000年、最初の都市が西アジアに出現する。多くの人々が“ともに生きる”場所である都市を生み出した原動力は、分業だ。麦や羊などの原始貨幣を使って給料を支払うという分業システムが専門の職人を生みだし、技術革新を後押しするようになった。その革新によって生産が増え、都市はさらに繁栄していく。しかし、分業システムは必然的に格差を生み出す。長く平等至上主義を守ってきた人間社会は繁栄と引き替えに格差を受け入れたのだ。
ただその一方、格差を解消する模索もはじめていたことがメソポタミア文明の研究から浮かび上がっている。しかし、その模索はギリシャ時代に頓挫する。本格的な貨幣経済のはじまりが人々の欲望を煽り、格差を拡大させていったのだ。その代償は大きかった。欲望の果てに資源を使い尽くしたギリシャ文明は衰退の一途をたどっていくことになったのだ。
ギリシャ文明の運命は、現在、温暖化などの環境問題に直面している私たち自身の「祖型」ともいえる。貨幣システムの誕生と変遷のなか、都市を舞台にした人間の心の変遷をたどり、私たちのめざすべき未来を探る。
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6000年前世界で最初の都市が登場。
その原動力は「お金」。
お金こそが人間を人間にした。
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カメルーン。
首都から車で3日のバカ族の集落。
世界中の研究者が注目。
今まさにお金が浸透しつつある貴重な場所であるため。
バカ族のジャングルの奥の地区はお金以前の社会。
服など日常に必要なものは近くの農家を手伝うなどして入手。
狩りの獲物は平等に分配。
分配時に感謝は不要。
分け与えるのが当たり前という社会だから。
お金以前の社会=何でも平等。
富が蓄積されない。
他人に抜きん出る人はいない。
§
お金が入るとどう変わるか。
シリア北東部のハッサケ地方にある世界最古の都市と言われるテル・ブラク。
人口1万人。
同じ大きさの鉢の出土品がたくさん。
鉢の中身が「お金」に相当し、それは「麦」だった。
麦は食料でありお金でもあった。
様々なものが麦を単位に取引されていた。
§
人間だけが「交換」できる。
チンパンジーの実験。
手元のリンゴを葡萄に交換しようと持ちかけると2%しか応じない。
リンゴと葡萄を同時に見せると80%が葡萄を選ぶ。
リンゴが好きだから交換に応じないというわけではない。
§
メソポタミアの古文書に「職業リスト」がある。
交換が盛んになった都市ではさまざまな職業が生まれた。
職業の誕生により食料生産が3倍に。
職人による農耕機具の改良などが要員。
「麦」のお金により横並び社会が一新され目覚ましい社会の発展へ。
§
古代ギリシャのアテナイ(人口25万人)。
コインはアテナイの銀貨が始まり。
銀の純度を保証する刻印がポイント。
コインの運び方→口に入れる。
コインとそれ以前のお金の違いは、品質の保証。
16g の純銀であることが保証されている。
以前と比べ多くの人々と交流。
コインは永遠の価値を持つ。
いくらでもためられる。
腐ったりしない。
安定した未来が実現できるようになった。
§
カメルーン、バカ族。
道路に近い地区、お金が浸透し始めた地区にて。
ムテさん。
採取した実を、平等に分け合う前に一部だけを別にして売り始める。
高値で売れるカカオの栽培のために現金が欲しかった。
カカオの畑は子供に残せる。
貨幣はな生活の長期的な設計を可能にする。
ムテさんは狩猟採取の仲間達をカカオ収穫の(見込み)代金で雇う。
「平等に分かち合う生活」から「リスクを承知で切り開く生活」へ変わっていく。
§
こうした選択はコイン登場以降世界各地で起きた。
お金は集団から切り離された個人を作り出した。
集団からの孤立ではあるが解放でもある。
§
アテナイの奴隷少年パシオン。
わずかなお金から莫大な資金を稼ぎ市民権を獲得するまでに。
個人個人が自分の才覚で生きる時代の幕開け。
果てしない繁栄をもたらすかに見えたが、アテナイの銀の産出量は100年で尽きた。
古代ローマ。
繁栄の源は姿(意味)を変えた「お金」。
銀の純度を薄めることで大量のコインを生産。
薄くなっても価値が変わらなくなる。
「価値」が先立つ。
今のお金と同じ。
§
お金をたくさん持とうという争い。
もっていないという不満。
脳により多くのお金を求める仕組みがあることが確かめられた。
腹側線条体、快楽を司る。
株取引をしている人の脳をMRIで調べると反応が分かる。
§
テル・ブラクにもお金が引き起こした争いの跡が。
それまでになかった大量殺戮。
紀元前2400年メソポタミアで生まれた世界最古の借金帳消し制度「アマギ」。
税金不足で家族が奴隷に。
アマギはそれを解消。
アマギは多いときでほぼ毎年行われていた。
お金による発展と格差。
その溝を埋める方法は古代から試行錯誤されていた。
§
人間は発展と格差のバランスを取ることができるか。
欲望の暴走を抑えるしくみの脳科学実験。
初めて会う2人。
クジでRICHとPOORに。
実験の参加料としてリッチにだけ$80、プアに$30払い、わざと格差を作る。
追加の$50をリッチかプアのいずれかに渡す。
リッチが$50を得た場合とプアが$50を得た場合のそれぞれリッチの腹側線条体を調べる。
後者のときの方が腹側線条体の反応が強くなる
5倍の快楽。
公平さ(差が無くなること)が快楽につながる。
分かち合いの心。
§
■NHKスペシャル取材班 / ヒューマン なぜヒトは人間になれたのか
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