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齋藤孝 / 座右のゲーテ - 壁に突き当たったとき開く本


企画で勝負!

ゲーテの引用+解説、という構成で、他のエントリを引用しつつ自分の意見を述べるというブログっぽさがあり、読みやすいですね。
ゲーテを引用しておけば間違いがない、というゲーテメソッド。
(ref. ゲーテ on ブログ <http://0xcc.net/diary/20040510.html>)

ネタ元はエッカーマンの「ゲーテとの対話」、とのことです。
本書では『ゲーテとの対話』を軸に、現在を生きるわれわれにも有益と思われるゲーテの言葉を選び、それを「発想の技法」といった観点から編んだ。(p.6)
「ゲーテとの会話」はとりあえず買ってあります。今年読む予定。

手軽なところでは「ゲーテ格言集[2001-11-30-5]がオススメです。


ということで、「座右のゲーテ」からいくつか引用。

最も偉大な技術とは、自分を限定し他から隔離するものをいうのだ。
「表現手段はミニマムに、吸収の器はマキシマムに」とのこと。

いろいろ研究してみたところで、結局実際に応用したものしか、頭に残らないからな。(p.27)
そうだな。

趣味というものは、中級品ではなく、最も優秀なものに接することによってのみつくられるからなのだ。だから、最高の作品しか君には見せない。君が、自分の趣味をちゃんと確立すれば、ほかのものを判定する尺度を持ったことになり、ほかのものを過大でなく、正当に評価するようになるだろう。(p.48)
古典が重要。「相場を知るのが大事」ということ。

なにもかも独学で覚えたというのは、ほめるべきこととはいえず、むしろ非難すべきことなのだ。(p.64)
斎藤孝曰く「個性を言い訳に、基礎や基本という根から吸収することを軽んじる傾向は、やはり現代人が弱くなっている証拠でもある。」

この世において、画期的なことをするためには、周知のとおり、二つのことが肝要だ。第一に、頭がいいこと、第二に大きな遺産をうけつぐことだ
(p.92)
文化も遺産。コミュニティに蓄積されてる知識も遺産かな。

人は、青春のあやまちを老年に持ちこんではならない。老年には老年自信の欠点があるのだから。(p.205)
中二病よりも老害!(ちがうっ)

「当たったら続ける」はゲーテのメッセージだが、私はさらに
「当たったらつまらぬプライドなどは捨て、とことん続けることだ」
と言っておこう。(p.145)
これは重要ですなあ。