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我が家では糖質制限ブーム到来の予感。で、この本、読みました。

夏井睦 / 炭水化物が人類を滅ぼす - 糖質制限からみた生命の科学

本書では、糖質からみた農耕の起源についても新説を展開、穀物栽培によって繁栄への道を得た人類が、穀物により危機への道をたどりつつあることも指摘する。
Kindle版もあります)

なぜ人類が糖質をこんなに摂取するようになったかというお話。農耕の歴史や体の進化などを踏まえての仮説です。穀物は空腹を満たすものとしては優れていて人類の繁栄に大いに役立ったが、たかだか数万年のつきあいで別に人間の体に必須なものではない、と。なるほどねえ。ちょっと脇道ですが、パンダや母乳や明暦の大火の話も面白いです。

目次:
はじめに

I やってみてわかった糖質制限の威力

II 糖質制限の基礎知識

III 糖質制限にかかわるさまざまな問題

IV 糖質セイゲニスト、かく語りき

V 糖質制限すると見えてくるもの

(1) 糖質は栄養素なのか?
(2) こんなにおかしな糖尿病治療
(3) 穀物生産と、家畜と、糖質問題
(4) 食事と糖質、労働と糖質の関係

VI 浮かび上がる「食物のカロリー数」をめぐる諸問題

(1) 世にもあやしい「カロリー」という概念
(2) 哺乳類はどのようにエネルギーを得ているのか
(3) 低栄養状態で生きる動物のナゾ
(4) 「母乳と細菌」の鉄壁の関係
(5) 哺乳類はなぜ、哺乳をはじめたのか
(6) 皮膚腺がつないだ命の連鎖

VII ブドウ糖から見えてくる生命体の進化と諸相

(1) ブドウ糖--じつは効率の悪い栄養
(2) エネルギー源の変化は地球の進化とともに

VIII 糖質から見た農耕の起源

(1) 穀物とは何か
(2) 定住生活という大きなハードル
(3) 肉食・雑食から穀物中心の食へ
(4) 穀物栽培への強烈なインセンティブ
(5) 穀物に支配された人間たち

あとがき