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(ref. [2011-07-11-2])

魚谷雅彦 / 会社は変われる! ドコモ1000日の挑戦

「ドコモ一人負け」「巨人の凋落」と酷評される厳しい状況から、2010年、顧客満足度No.1へ--いったいドコモに何が起こったのか?心を動かし、人を動かし、会社を動かすマーケティングの神髄。実際に行われた経営改革から学ぶ、長く愛されるブランドのつくり方。

5年ほど前、「ドコモ一人負け」の時代がありました。

そこから特別顧問として関わって立て直してきた著者による変革の軌跡です。マーケティング発想からの王道の立て直し作業。まあ、なんでそもそも…、と思うこと(大企業ならではなこと)多々ではありますが。

私なりの結論は、変革に重要なのは権限ということかな。権限を持つ集団がブランド戦略を浸透させたり、社員一人一人が持つ改革提案を吸い上げたり。

以下、読書メモ。

最初の状態は:
「お客さま起点」の発想になっていない。既存顧客よりも新規顧客を優遇。まあ、純増で数字をあげたいというのがあるんだろうけど、それはそもそもおかしいのではないか、と。
あと、強固な縦割り組織で硬直化。

変革を実行継続するために変革アクションを担う組織横断のチームを結成。でもこういうチームって権限ないから形骸化しがちだよね、と思ったら、チームのトップを社長にした、と。オーソライズされた強権を持つチームなら(比較的)自由に活動できますね。

大きな会社は外圧的なもので変えていくしかないんだろうなあ。内部の人の意見は上層部は軽視する傾向にあるしね。あと利害関係もいろいろあるしね。
著者の言葉:
僕にはまるでドコモ内に既得権益がなかったことが、結果的によかったのでしょう。かれらを評価する立場にもなかったから、話しやすくもあったのでしょう。
(p.148)

こんなのあったのか。ひどいな。無料化にしたそうな。
僕がよく覚えているのが、携帯電話を紛失したときのサービスです。「プレミアムクラブ会員であれば、500円で緊急時にサービスが停止でき、ロックして他人が使えなくできます(おまかせロック)」というものです。
[...]
紛失というのは、お客さまにとって、もっとも困ったときです。その困ったときに、お金をとろうとするのが、このサービスなのです。
(p.163)
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