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献本いただきました(2月ごろ)。ありがとうございます。

神永正博 / 未来思考 10年先を読む「統計力」


「統計で未来を予測する」というコンセプトの本。
未来を予測するには、大胆な独自予想か、データを積み上げた手堅い予想かの二つの方法がある中で、著者は後者を選択。

他と比べて比較的信頼性が高い人口推計を中心として、経済学的、社会学的な情報も使いながら予測を行っています。
とりあげているのは「少子化と結婚」「都市と高齢化」「仕事と経済」と、身近な話題です。

テレビや新聞などの報道で目にする情報はキャッチーな加工がされています。
嘘とは言わないまでも誇張・欠落が多くあります。
このような情報を鵜呑みにせず、真偽を生データや学術論文で確かめるという「疑う心」がやはり重要ですね。
この本ではそこらへんの手間がかかる部分を代行してくれています。
もちろん 100% 正しいものではないでしょうが、生データから論を進めるのを追うことで検証を体験できるかと。

§

なお、著者の神永正博さんは、『不透明な時代を見抜く「統計思考力」』で「ビジネス書大賞 Biz-tai 2010」[2009-12-18-4]の「マスコミ・ブロガー賞」を受賞しています。

不透明な時代を見抜く「統計思考力」