ということで,ひとまずピンカーへの除名請願は却下されてこの騒動は一段落した.しかしこの影響はさらに残るかもしれない.確かにピンカーは守られた.それはピンカーがあまりにも著名なリベラリストで,人種問題をおろそかに考えていないことは明らかで,チョムスキーやハイトがすぐに擁護に立ち上がったからだ(そしてこの請願があまりにも雑だったからということもあるだろう).この騒動(特にこんな雑な請願に多数の署名が集まったこと)を見た普通のアカデミアの人間にはやはり萎縮効果が強まることが懸念される.「キャンセル・カルチャー」おそろしい。