アルーコール依存の顕著な例が、
「なぜあんなに大事なときに、飲んでしまうのか?」
ということだ。
これは、この病が、「コントロール不能の病」だからだ。
つまり、制御不可能なのだ。
「アルコールを飲んで一度でもブラックアウト(記憶喪失)を経験した人は要注意!」
一方で、男の言動には不可解な点もあるということで、警視庁は、供述の裏付けを慎重に進めるなど一連の事件との関わりを捜査するとともに、男の刑事責任能力についても調べています。
この関係者によれば『アンネの日記』とヴィクトール・E・フランクルの『夜と霧』は、図書館関係者の間では、昔から破られる被害の多い本だという。
「やはり、“ナチズム”や“ホロコースト”は特定の精神的構造を持った人を引きつける要素が強いんじゃないかと思います。私も過去に、図書館内でホロコースト関連の本を破っている人を見つけたことがありますが、その人物は刑事事件の責任能力がない人でした」
詰まるところ、精神医学的に“コダワリ”の強い人の犯行なのではと、図書館関係者は経験則から指摘をする。だからこそ、この事件にはコメントし辛い。その結果、すわ国際問題かというような妙な状況になってしまっているのである。
レヴィ公使は「平和な日本でこのような事件が起きたことに衝撃を受けた」としてイスラエル国内でもショックを受けている国民がいることを明かしたが、両国の友好関係が損なわれるものではないと強調。犯人について「臆病者だ」と厳しく批判した。
「日本はかつてヒトラーと手を結び、歴史に汚点を残した。ただ、そういう暗い時代の中でも、リトアニアの領事館にいた日本人外交官だった杉原千畝が、ユダヤ人に対して約1500通のビザを発行してその命を救いました。日本はもともと、そういった人道主義や平和への強い思いがある。犯行は組織的に行われている可能性もありますが、怯まず、厳正に対処するということが私たちのとるべき大事な態度だと思います」
東京都内の図書館や大型書店で「アンネの日記」などの本300冊余りが破られた事件で、杉並区の図書館で本を破ったとして逮捕された男が「図書館には自転車で行き、破ったページはポケットに入れて持ち帰ってさらに切り刻んだ」などと供述していることが警視庁への取材で分かりました。
『聖書』の基礎を知ることで見えてくる歴史の流れとは? 革命の原動力となった『資本論』の論理とは? 『コーラン』『種の起源』『アンネの日記』あるいはケインズ、フリードマンの経済書まで、世界に大きな影響を与えた10冊の本を池上さんが厳選、その内容をわかりやすく紹介するとともに、歴史的意義を解き明かします。私たちが生きる現代を形作っている思想や、日々メディアで報じられている国際問題の源泉がこの1冊でわかる!