私は悪いデザインを見つけるための経験則を持っている。注意書きの貼り紙を探すことだ。使い方を書いた貼り紙を見たときはいつも、そこがへたにデザインされた部分なのである。(p.27)
コンピューター機器を買ったときに、印刷されたきれいなマニュアル以外にコピーされた汚い紙がついてきたら、それは大抵一番重要なマニュアルですこれも張り紙と似たような話。
デザインにおいて意味を成す「知覚された」アフォーダンスに対して「シグニファイア(signifier)」という言葉を提唱している。ノーマンは、アフォーダンスとシグニファイアを区別して利用することで、デザインの用語をより正確にすることを強く要請している。
シグニファイアはそれが意図的かどうかに関わらず、ユーザを適切な行動へ導く知覚可能なサインである。デザイナーはシグニファイアを使うことで、ユーザと自然な形でコミュニケーションすることができる。シグニファイアは世界の中に自然な形に溶け込んでいるので、ユーザはコミュニケーションに苦労することが無い。ユーザは実世界の中からシグニファイアをピックアップし、意識せずともそれを正しく使うことができるのだ。