なんとなく難しそうで近寄りがたいイメージのある「科学」とのゆるいかかわり方、楽しみ方について、文系と理系の間に立ち、サイエンスコミュニケーターとして活躍してきた内田麻理香さんが語るものです。
「私はもともと科学アレルギー」「科学なんか、別に知らなくていい」
よく聞くこんな話。それって、ほんとうでしょうか?
そもそも、そう思い込んでいるだけ?
その結果、自分の視野が狭くなっているとしたら?
あたりまえを疑うことから、科学との付き合いがはじまります。
身のまわりにあふれている科学技術の種を拾うだけで、「新しい扉」が開かれ、あなたの毎日は変わることでしょう。
文系目線の、文系のための科学リテラシー本の決定版の誕生です。
科学リテラシーの確信を一言でいうと何でしょうか?『「疑う心」です』と言い切ってくれても良いのに、ちょっと謙虚すぎかな。
私は、「疑う心」ではないかと考えています。
(p.99)
ある科学の仮説が提唱された場合、それは実験や観測などを通して、初めて「どうやら正しいらしい」と言うことができます。もし他の観察でその仮説に合わない結果が出てきたら、それは「仮説」の方が不完全で、間違っていたと認めなければなりません。教科書の内容ですら疑いを持つべき。
(p.101)
「科学的には判断がつかない」ような商品や、その謳い文句を「疑いもせず」に信じ込んでしまう人が、理系高等教育を受けた人の中にもいるのか、としばらくは納得がいきませんでした。一方的に信じていたこと(の一部でも)がくつがえされる(くつがえされたと思える)と、その反動で怪しいものを信じちゃうのかもしれません。ペンディングは曖昧な態度と見えるので、ものごとをきっちり判断したい人には気持ち悪く感じるのかも。
(p.120)
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