ミステリィ作家であり、某国立大学工学部助教授である著者は、学生に質問をされることで出席をとり、その質問に自身が答えたプリントを配布するという授業を、何年間も続けている。理解度を評価するとともに、自主性や創造性などを高めるためである。授業内容に関連するもの以外に、たわいないものから、科学、雑学、人生相談など、学生の質問内容はヴァラエティ豊かだ。本書は、数万にのぼるそのQ&Aから、ユニークなもの・印象深いものを独断的に選び、その面白さの一端を紹介していく。
手紙はワープロで書く。稀に手で書くときは、必ずワープロで下書きして、それを見ながら書く。私もこれやってる。
(p.39)
信じていないが、風水を考慮するのは建築では常識。プロの作るものでは取り入れていない建物の方が少ないでしょう。プロだもんね。
(p.95)
努力できることが才能。
(p.111)
何かに悩んでいる人は、解決策を知らないのではなく、最良の解決策を面倒でしたくないだけだうごごご。痛いところを突かれた!
(p.112)
「教える」という行為がこの世に存在するとは思えない。教えてもらったようにイメージしていても、それは「学んだ」だけです。
(p.129)
講義とは、その学問の目次のようなものです。
(p.133)
本の値段のかなりの部分というのは、実は「本になっても読まれないもの」を没にするためでもあるのです。そう考えれば、わざわざ自分で生情報をていねいに拾っていらないものを捨てるより、本を「丸読み」したほうが「栄養価」は高いのです。フィルタリングに価値があるってことですね。
(p.42)
湯船に浸かりながらといった、紙を傷めるような本の読み方が私は嫌いです。最近は半身浴しながら読んでいます。本を傷めない読み方ができるようになりました。雨の日にオープンカフェで読むのと変わらない感じです。そのうちブログ記事にします。ま、湯船に落としちゃうとアレなので借りた本はさすがにお風呂では読みませんが。
(p.50)
何かに対して冷静なスタンスを取りたいなら、一度はそれにハマッて冷めたほうが強い。ハマッて冷めたほうが、より的確な判断ができるようになるのです。これは良くわかります。
(p.74)
ノンフィクションを読むというのは、自分の知らない事柄を拾っていく作業です。だから、「これは知っている」という箇所は読み飛ばせるわけです。速読の話。
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たくさん読書をしていると、「これは前に読んだな」という経験があるので差分が少なくなり、結果的に速く読み終えられる。この差分の質や量によって、その本の重要さやおもしろさが決まってくるのです。
(p.87)
最近の本はよくできている。付箋を貼るまでもなく、目次を見ればあらかたの内容はわかる仕掛けになっています。「付箋を貼るな!」という話。
キモになる部分や印象づけたい言葉は、わざわざ太字で書かれていることもある。
(p.102)