たつをの ChangeLog : 2008-11-02

ランダムハウス講談社様より、
献本頂きました。ありがとうございます!

リーアンダー・ケイニー(著), 三木俊哉(訳) /
スティーブ・ジョブズの流儀

本書は、
ジョブズとアップル社を12年以上にわたって追いつづけてきた著者が、
ジョブズの事業哲学を詳細に分析した一冊だ。
ジョブズ本人に限らず、その周辺の人たちに至るまで
さまざまな角度から取材・資料収集し、無数の「点」をつないでいった先に、
偏見から解放されたジョブズ像、アップル像が映し出される。

スティーブジョブズ関連の本は読んだことがなかったので、
非常に楽しめました。

やはり一番ひびいたのは、
「デザイン=機能」という考え方ですね。
機能といっても、性能とか多機能とかではかく、使いやすさ。
もっというと、シンプルさ、選択肢の少なさ、
迷いが少ない、組み合わせによるトラブルが少ない、
などいろいろな要素。
本書でも述べられていたけど、
デザイン、というか、シンプルさを追求すると
システムの硬直化、固定化につながるという側面はあります。
十年前、二十年前はコンピュータの性能向上が激しかったので、
「拡張できない」ことにより保たれるシンプルさは、
ユーザに対する嫌がらせに近いものがあったかと思います。
でも、ここ数年のPCは、普段使いにおいて必要十分な実効性能
があるので、拡張機能などの追随を目的とした要素の必要性は
減っていますよね。
「容量足りないから iPod の HDD(or メモリ)交換したい!」
なんてこと全然思わないし。
てなわけで、これからますますアップル的なシンプル路線が
猛威をふるうだろうなあ。

§

いくつか抜き書き。

デザインの段階や初回発表後に、
新製品にはどんどん機能が追加されがちだが、
そんな「機能過多」を避けるため、
ジョブズは徹底した選択と集中にこだわる。
携帯電話が機能過多のよい例だ。
携帯電話の機能は不可能の文字がないほどの充実ぶりだが、
その圧倒的な複雑さゆえ、ボリュームの調整や留守電のチェック
といった基本機能が埋もれてしまう。
複雑な選択を果てしなく強いて消費者を混乱させないよう、
ジョブズはアップルで次のような持論を大切にしている。
「フォーカスとは『ノー』と言うことである」
(p.49)
昔、「機能いっぱい!はもういいや」[2005-01-18-2]
というブログ記事で書いた、
iPod への対抗軸として「多機能」を持ち出す話が象徴的です。
自己引用しておきます。
iRiver Americaの広報担当、ゲーリー・バード氏:
大まかに言って、(iPod shuffleは)エントリー向けであり、
当社と直接競合する製品ではない。インタフェースもないし、機能も多くない。
当社の製品はFMチューナーや録音機能など数多くの機能を備え、
好きなFM番組を目覚ましアラームに設定して、録音し、
それからまたスリープ状態に戻ることも可能だ。
Rioのトレス氏:
結局、総額は200ドル近くなり、しかもこれにはFMチューナーや
SD拡張カードが含まれていない
Creativeのヴァカンテ氏:
コンシューマーが明らかに求めている液晶画面を備えていない[...]
MuVoはFMラジオ、FM録音、ライン入力録音機能を内蔵しており、
iPod shuffleはこれに太刀打ちできないだろう。
製品デザイン、インタフェースについては、
ノーマンの著作[2008-10-14-2]に同意することが多いのですが、
ジョブズはまさにそれを具体化している人物、ということで。

§

ジョン・スカリーの言葉:
スティーブのやり方がほかのみんなとちがうのは、
最も重要な決定は何をするかではなく
何をしないかを決めることだ、と信じていた点だ
(p.80)
何をやらないのかを決めること。
ライフハック的なチップスでもこういうのがありますが、
足していくよりも削っていく方が効率的な面もありますよね。

§

あと、最後にひとこと。
スティーブジョブズ、または、ジョブズ的な人とは
いっしょに働きたくないなー。
こういう人が上司だったら健康に害があるわな。
この記事に言及しているこのブログ内の記事

自分用メモ。
ひらがなをローマ字に変換するテーブル。
ノーマライズ用なので国語的(?)に正確じゃなくても良い。
一貫性さえ保てれば。
とはいえ、
小さい「つ」については別途処理が必要だよなあ。

%table_kana = (
    "あ"=>"a", "い"=>"i", "う"=>"u", "え"=>"e", "お"=>"o",
    "か"=>"ka", "き"=>"ki", "く"=>"ku", "け"=>"ke", "こ"=>"ko",
    "さ"=>"sa", "し"=>"si", "す"=>"su", "せ"=>"se", "そ"=>"so", 
    "た"=>"ta", "ち"=>"ti","つ"=>"tu", "て"=>"te", "と"=>"to", 
    "な"=>"na", "に"=>"ni", "ぬ"=>"nu", "ね"=>"ne", "の"=>"no", 
    "は"=>"ha", "ひ"=>"hi", "ふ"=>"hu", "へ"=>"he", "ほ"=>"ho", 
    "ま"=>"ma", "み"=>"mi", "む"=>"mu", "め"=>"me","も"=>"mo", 
    "や"=>"ya", "ゆ"=>"yu", "よ"=>"yo", 
    "ら"=>"ra", "り"=>"ri", "る"=>"ru", "れ"=>"re", "ろ"=>"ro", 
    "わ"=>"wa", "を"=>"wo", "ん"=>"nn", 
    "が"=>"ga", "ぎ"=>"gi", "ぐ"=>"gu", "げ"=>"ge", "ご"=>"go", 
    "ざ"=>"za","じ"=>"zi", "ず"=>"zu", "ぜ"=>"ze", "ぞ"=>"zo", 
    "だ"=>"da", "ぢ"=>"di", "づ"=>"du", "で"=>"de", "ど"=>"do", 
    "ば"=>"ba", "び"=>"bi", "ぶ"=>"bu", "べ"=>"be", "ぼ"=>"bo", 
    "ぱ"=>"pa", "ぴ"=>"pi", "ぷ"=>"pu","ぺ"=>"pe", "ぽ"=>"po", 
    "ヴぁ"=>"va", "ヴぃ"=>"vi", "ヴ"=>"vu", "ヴぇ"=>"ve", "ヴぉ"=>"vo", 
    "ふぁ"=>"fa", "ふぃ"=>"fi", "ふゅ"=>"fu", "ふぇ"=>"fe", "ふぉ"=>"fo", 
    "きゃ"=>"kya", "きゅ"=>"kyu", "きょ"=>"kyo", 
    "しゃ"=>"sya", "しゅ"=>"syu", "しょ"=>"syo", 
    "ちゃ"=>"tya", "ちゅ"=>"tyu", "ちょ"=>"tyo", 
    "にゃ"=>"nya", "にゅ"=>"nyu", "にょ"=>"nyo", 
    "ひゃ"=>"hya","ひゅ"=>"hyu", "ひょ"=>"hyo", 
    "みゃ"=>"mya", "みゅ"=>"myu", "みょ"=>"myo", 
    "りゃ"=>"rya", "りゅ"=>"ryu", "りょ"=>"ryo", 
    "ぎゃ"=>"gya","ぎゅ"=>"gyu", "ぎょ"=>"gyo", 
    "じゃ"=>"zya", "じゅ"=>"zyu", "じょ"=>"zyo", 
    "ぢゃ"=>"dya", "ぢゅ"=>"dyu", "ぢょ"=>"dyo", 
    "びゃ"=>"bya","びゅ"=>"byu", "びょ"=>"byo", 
    "ぴゃ"=>"pya", "ぴゅ"=>"pyu", "ぴょ"=>"pyo", 
    "ぁ"=>"xa", "ぃ"=>"xi", "ぅ"=>"xu", "ぇ"=>"xe", "ぉ"=>"xo",
    "ヵ"=>"xka", "ヶ"=>"xke", "っ"=>"xtu", 
    "ゃ"=>"xya", "ゅ"=>"xyu", "ょ"=>"xyo", "ゎ"=>"xwa",
    );

ref.
- Wikipedia: ローマ字入力
- [を] 半角英数記号を全角に変換するテーブル[2007-04-02-3]
- [を] Perlでカタカナひらがな変換[2006-08-07-5]
- [を] 半角アルファベット・数字を全角に「すぐに」変換[2005-12-10-2]
- [を] 日本語のローマ字表記[2004-05-28-3]
この記事に言及しているこのブログ内の記事

「Introduction to Information Retrieval」の輪講の第16回です。

- Introduction to Information Retrieval
  http://www-csli.stanford.edu/~hinrich/information-retrieval-book.html

今回の場所は、前回に引き続き
初台の DeNA (http://www.dena.jp/) の会議室でした。
いつもありがとうございます!
DeNA!! DeNA!! モバゲー! モバゲー!
DeNA

はてブのリニューアルとかで大変っぽい雰囲気な id:naoya 氏
は今回もお休みでしたので恒例の復習プレゼンは無しでした。
また今度!

さて、今回の輪講は、第15章
「Support vector machines &
machine learning on documents」です。
Support vector machines は略して SVM。
「機械学習と言えば俺のこと!泣く子も黙る SVM でい!」
SVM!! SVM!!

またこの章は、SVM の話だけでなく、
どういう分類タスクにどういう機械学習手法を使ったら良いか、
という話題もあり、参考になるかと。

今日は章の三分の二まで終了。
続きは次回。

ref.
- Wikipedia: ラグランジュの未定乗数法

懇親会


今回は、輪講終了後に懇親会を行いました。
前回同様、さくら水産です。新宿西口店。
一番安いコースでしたが、コース中にナベがあったので
非常にあったまりました。おじや最高!

懇親会

今回の内容に関係する書籍


Introduction to Information Retrieval


あと、 id:sleepy_yoshi による機械学習入門書籍リストが
はてブで話題になってたので紹介しておきます。
- Amazon.co.jp: "機械学習ことはじめ"
  http://www.amazon.co.jp/lm/R1TFEFE679T5CN
この記事に言及しているこのブログ内の記事

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