カヌーはすべて水に沈めていく。こうしておけば、風雨や太陽にいためつけられることはあるまい。みんな湖底に打ち込んだ杭にしっかり縛りつけた。後日、再び訪問のさいに、この場所にカヌーとテントと小麦粉の用意があるように、とのつもりである。
(十一章)
峠の南側に、二十三リットル入りのガソリン缶を一本埋めておいたので、それを取り出して、タンクの中へあけた。
(十一章)
われわれは第百二十四号キャンプに帰るためのガソリンを千二百三十リットル埋め、五百リットルだけ携帯することにした。
(十四章)
たった一つの基地もない未知の地方を旅行するときには、たしかに食料や水やガソリンや潤滑油が必要である。しかしそれと同時にもう一つそれがなくては、他のいっさいの物の価値がなくなるほどのあるものが必要である。それは忍耐である。むしろ超人的といってよい忍耐力である。これを取り上げて論じれば、ビジネスパーソン的書評も可能!
(十四章)