たつをの ChangeLog : 2010-04-22

WEB+DB PRESS Vol.56 を献本いただきました。
いつもありがとうございます!

- WEB+DB PRESS Vol.56 (gihyo.jp … 技術評論社)
http://gihyo.jp/magazine/wdpress/archive/2010/vol56

WEB+DB PRESS Vol.56


新年度ということで新連載がいろいろ。
読み始めてみるタイミングとしては今号は良いかも。

中島聡さん(http://satoshi.blogs.com/life/)の連載がスタート。本当に苦痛ならそれは天職ではない、などなど。落ちてくる仕事の中から自分にプラスになるものを選ぶことを意識的に続けることが重要かなあ。選べないこともあるけど選べることもあるので無駄じゃない。

アンカテのessaさん(http://d.hatena.ne.jp/essa/)によるインタビュー連載もスタート。セカイカメラの井口さんへのインタビュー。セカイカメラは「利用できる」から「快適に利用できる」にならないと革命にならないと思っているんだけど、過渡期を耐えられるかがポイントかなあ。

特集1は「コーディングの基礎知識」。リファクタリングは、「最適」「最小」「シンプル」なコードを書くことを常に心がけることが最重要。こういうところにプログラマとしての意識の差が出るからね。あとアカウント取られるとなんとなく嫌なので GitHub にサインアップしてみた。いつものIDです。

特集2は「プログラミング一部始終」。実際にプログラムを作るまでの実演みたいな感じです。

特集3は「はてなブックマーク for iPhone」の話。設計から実装まで。Mobile Safari での iPhone サイト作成の基礎話もあり。

特別企画として「Web開発の過去・現在そして未来」。なんだか懐かしい話がごろごろ出てきます。

今号でタイムリーに役に立ったのは lestrrat による AnyEvent の解説記事。今までイベント駆動プログラミングには縁がなかったので AnyEvent ファミリーはスルーしていたのですが、最近リアルタイム処理がらみのことに関わったりしているのでためになるー。

献本いただきました。ありがとうございます。
今年度から献本いただいた本は読む前に紹介していくことにしました。

John Viega / セキュリティの神話

McAfeeの前副社長で、現SaaS部門CTOである著者が、ITセキュリティ産業に長年携ってきた経験を元に綴った本。
ウイルスやフィッシングから、クラウドや仮想化まで、コンピュータに対するさまざまな攻撃の手口を記し、攻撃への対抗策を考察します。
本来は攻撃を防ぎ、対策を講じるはずの「ITセキュリティ産業」の人たちが、結果的にかえってユーザを危険にさらしていることや、
ユーザが正しい防御策と信じている事柄の危険性を指摘し、ITセキュリティの真の姿を明らかにします。

セキュリティといっても、技術的な細かい解説ではなく、エッセイ集といった感じです。全部で45章、広い話題を扱ってますね。目次をどうぞ→セキュリティの神話「目次」

面識はないのですが、監訳の葛野弘樹さんがNAIST(奈良先端科学技術大学院大学)の後輩にあたります。SECOMの研究所で働いているそう。

SDXC について、AMN のクローズドなイベントがありました。
SDカードの規格には東芝が大きくコミットしていて、標準化団体(SDA, SD Association)にも東芝社員が多くかかわっているそうです。
そんなわけで、このイベントの会場は浜松町の東芝本社ビル。

SD、SDHC から SDXC へに至る経緯やそれぞれのスペックの違いなど、SD規格の設定や開発に携わった方からご説明頂きました。

SD規格とサイズ:
SDminiSDmicroSD
2GBまで(SD)
2GB-32GB(SDHC)
32GB-2TB(SDXC)N/A
(miniSD は役目を終えました!)

基本仕様の変遷:
バージョンバス性能ロゴファイルシステム形状
20001.0112.5MB/s(DS)SDFAT12/16SD
2003 miniSD
20041.1025MB/s(HS)
2005 microSD
20062.00 SDHCFAT32
20093.0050MB/s(UHS50), 104MB/s(UHS104)SDXCexFAT

今日聞いて「へぇ」とおどろいたこと。

【その1】
SDカードとmicroSDカードはまったく違う作り方なのだそうです。SDカードの中にmicroSDカードの基盤(?)が入っているのかと思っていたのですが(miscroSD + アダプタ、みたいに)、そうするとmiscro SD並のコストがかかって高くなるみたい。

【その2】
ファイルシステムはFATなんだけどMSのとはちょっと違う。互換性はあるんだけどSDに最適なようにクラスタサイズなどがちと違う。だから、Windows で右クリックでフォーマットするとSD最適にはならない。SDAからSD用フォーマットソフトが無料で入手できるそうです。なお、デジカメかrなおフォーマットなんかはSD最適フォーマットだそうな。

技術的な側面はもっと詳しいブロガーが参加していたのでまかせるとして、SDXC をどう使っていくかという点について。

イベントの前に、SDXC がある未来の予測ネタを書きました。
下記で公開されています。

- ハイスピード・大容量の記憶メディアの未来 SDXC UHS-I|TOSHIBA
http://agilemedia.jp/sdxc/
ハイスピード・大容量のSDXCが実現しうる未来を、6つの視点からブロガーが考えます。

6つの視点というのは「Web」「モバイル」「書評」「ガジェット」「技術者」「マーケティング」。その中で、人数のバランス的なこともあって私は「書評」ブロガー枠だったので、SDカードに入る図書館の話を書きました。

- 指先に図書館が!|ハイスピード・大容量の記憶メディアの未来 SDXC UHS-I|TOSHIBA
http://agilemedia.jp/sdxc/book/tatsuo.html
「ネット経由でなんでもできるじゃん!」という意見もあるとは思うが、本を読むときはネットが繋がっていない環境がありがたいわけで、やはり大容量データを持ち歩けるに越したことはないよ。

ポイントは検索用インデックスも同時にカードに入っているということ。
書籍情報に限らず、大規模テキストデータにはシンプルで汎用的で権利上誰でも使える検索用インデックスが必ず付随しているような未来がいいよなあ。
ネットを介さずに手元の大量データを検索できることが、これからのネット依存社会のリスク分散・保険になると思うのですよ。

「書評ブロガー」以外の視点から言うと、やはり一番期待できるのはバックアップの簡素化。
こんだけ容量があると、SDカードスロットがあるPCならば、HDD上の重要データをそのままSDにバックアップできるわけです。
速度も外付けHDDやクラウドやらと比べて抜群に速いし。
バックアップは利用してないときに自動でささっとすませてもらうようにすれば、かなりの安心感が得られると思います。
本体から離して保管するのも簡単なので、PCの紛失や爆発(!?)があっても大丈夫。
そういう面では RAID よりも頼りがいがありそう。
個人使用でのバックアップメディアとして定番になる予感!

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