本書の議論の中心はイノベーションと慣性力だ。企業の生存競争におけるという本です。
基本的な質問、「永遠にイノベーションを続けるにはどうしたらよいか」
に対する答えを追及するための議論だ。(p.xiv)
これらの企業は、「クラス最上級を目指す」という考え方の罠にはまってこれは個人のキャリア戦略(技術習得戦略)にも当てはまるかと。
いる。これは不適切な戦略だ。適切な目標は「他社より上に立つ」、
つまり、競合他社が追随できないレベルの差別化を行うこと、または
「必要にして十分」、つまり市場が求める標準レベルをクリアするが、
それ以上を追求しないということだ。(p.vii)
コアを作り出さなかったり、適切に改善していかなかったり、差別化要素私個人で考えてみると、コンテキストはブログやHTMLやCSSやPerlや
が失われていくのを放置したりしていると、企業が生き延びて行くために
必要な利益率を生み出せなくなる。コンテキストは経営資源の必要量の点
ではコアを上回っているかもしれないが、戦略的重要性ではコアが
コンテキストを上回っている。つまり、コアにより多くの時間を割き、
コンテキストに割く時間を削減することが重要なのだ。(p.269)
目標は先頭に立つことではない、行進が崖から転落する前にそこから
抜け出すことなのだ。(p.223)
バブルに踊らない企業の株価は低迷する。このような企業は「時流に乗り困るよなあ。でもどうしようもないよなあ。
遅れている」と思われてしまうからだ。そして、このような企業はうまく
バブルの波に乗り株価が過大評価されている企業による買収のターゲット
になってしまう。(p.249)