ドラッカーの大著1400ページを1冊に凝縮。着実に成果を上げるためのわくわく。
モノの見方、考え方、行動のエッセンスを詳しく説く。
それでも毎年5月になると、全国津々浦々の卒業式で決まりきった演説が
聞かれることになる。テーマはこうだ。「夢をあきらめるな。」ぼくはそ
の真意を知っているけれど、この表現は良いものじゃない。だって、早い
うちに計画を立ててそれに縛られることを暗示しているからね。
卒業演説方式では、きみはまず20年後にどうなりたいかを決めて、次にそ
こに至るには今何をすればいい、と考える。ぼくが提案するのは逆に、将
来のことは一切決めないでおいて、今ある選択肢を見て、良さそうな選択
肢がより増えるものを選ぶってことだ。
時間を無駄にしてない限り、実際に何をするかってことはあまり問題じゃ
ない。面白いと思えて、選択肢が増えるものなら何でもいい。増えた選択
肢のどれを選ぶかなんて後で考えればいいんだ。
賢い人々と、難しい問題を探すことだ。賢い人々は自分達で固まりがちだ。
そういう集団を見つけたら、たぶんそれに参加する価値はある。但し、そ
ういう集団を見つけることは簡単じゃない。ごまかしがたくさんあるから
だ。
[...]
一番良い防御は、常に難しい問題に取り組むようにすることだ。
反抗は服従と同じくらいばかげたことだ。どちらにしてもきみは他人に言
われたことに縛られている。