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私も妻も公文式の経験がないので、息子のお友達が公文式に通っているという話を聞いてもどうもピンと来なかったのです。どういう理念のものなのか、どういう嬉しさがあるのかとかそういう点で。ということでこちらの本を読みました。

おおたとしまさ / なぜ、東大生の3人に1人が公文式なのか? (祥伝社新書) [Kindle版]

東大生の3人に1人、偏差値最高峰の医学部では3人に2人が公文式の出身という調査結果が意味するものは? 日本全国に広がる「KUMON」の評判は海を渡り、今や49の国や地域にまで教室が広がっている。これまで斬新な視点から数々の学校や塾を論じてきた教育ジャーナリストが、世界で最も有名な学習メソッドの強さの秘密と意外な弱点を、今、明らかする。

東大生うんぬんは話題の一つであって、全体的には公文式についての客観的な解説書、といった内容です。メリットだけではなく、デメリットについても詳しく解説。生徒や先生へのインタビュー取材も豊富。学研教室など他との違いも分かりやすい。

細かくステップを切ることによって用意に達成感を得られてやる気につながる、自信がつく、集中力がつく、などが利点ですが、とりあえずは親が見ている場面での勉強の集中度合いをみてからまた考えようかなと。いまのところはそれなりに宿題やドリルを集中してやってるからね。もちろん数十分で集中切れるけど。

うんこ漢字ドリル

いくつか引用。公文式は万能メソッドではないので、使い方が重要ですね。
「アンチ公文式」は極端だとしても、中学受験塾講師からすれば、「公文式は頼りすぎてはいけないもの」という見解が一致している
便宜上、算数・数学に限って言えば、公文式とは、子供の能力のごくごく一部である「計算力」を効率よく向上する目的に特化して作られた究極的にシンプルな「専用ツール」である。それ以上でもそれ以下でもない。
公文式は、説明が必要なことを一切教材から排除した。学習から「理解」という概念を消去した。理解する喜びの代わりに、先に進む達成感を、報酬として設定した。だから理解力の乏しい子供でも、とにかくひたむきに取り組めば、学習から擬似的に快感を得られる。それが、公文式が世界中でどんな学力層の子供たちにも受け入れられる普遍性の秘訣である
公文式に振り回されるのではなく、公文式を子供の成長や学びの体験を支える1つのツールとしてうまく活用できるのなら、害になることは少ないはずだ

目次:
  • 第1章・東大生の3人に1人は公文式出身
    • 小6で因数分解、5歳で受動態の否定文
    • 公文式は「塾歴社会」への登龍門!?
    • 「やってて良かった!」現役東大生座談会
    • 公文式の先生が中学受験を勧めてくれた
    • 公文式の「紹介」で私立中高一貫校に進学
    • グローバル人材育成にも公文式!?
  • 第2章・なぜ月6000円で学力が伸びるのか?
    • 教室の中では「聖徳太子」状態の指導者
    • 算数・数学のプリントは全5470枚
    • 「ちょうど」の見極めが肝
    • 文章題や図形問題はあえてやらない
    • 『戦争と平和』までを読めるようにする
    • 「E-Pencil」導入で英語の受講者が急増
    • ビッグデータ解析で教材を改訂
    • 世界中の人のことを考えられる人になってほしい
    • 本部に支払うロイヤリティは75%~40%
  • 第3章・1枚のルーズリーフから始まった
    • 高校の数学教師だった創始者・公文公
    • 小6で微積分を終えた息子・毅
    • 『公文式算数の秘密』がベストセラー
    • アメリカ公立小学校「サミトンの奇跡」
    • 学習者数約427万人、売上900億4300万円
    • スイスに作ったボーディングスクール
    • 初年度から東大合格者6名を出した公文国際学園
    • 人間の可能性を追求し続けた公文公
    • 創始者親子の死去と新生「KUMON」の誕生
    • 大学入試改革、人工知能、そして共働き
  • 第4章・速く進む子と続かない子の差は何か?
    • 学習習慣を身に付け学力の貯金をするのが目的
    • 中学受験に活用、スポーツとの両立にも活用
    • ひらがなを見るのも嫌いになってしまう子も
    • 進むかどうかは子供の能力、続くかどうかは保護者の姿勢
    • 神童の中にも公文式が合わない子供はいる
    • 名門校の生徒は早めに公文式をやめている!?
    • 公文式の算数・数学は劇薬のような勉強法
    • 3学年以上先に進んでいないと意味がない
  • 第5章・つるかめ算は本当に不要なのか?
    • 「黒表紙教科書」と公文式の共通点
    • 学研教室と公文式は似て非なるもの
    • 公文式に対する明確なアンチテーゼ
    • 「幼児方程式」への社会的批判と方向転換
    • 公文式で身に付く、「計算力」よりも価値あるもの
    • 公文式の3つの弊害とは?
    • 大切なのは「やる・やらない」よりも「目的と理由」


お知らせ

なお本書は、現在開催中のKindleの祥伝社新書セールで半額となっています。
6/15までです。