古い記事
ランダムジャンプ
新しい記事
Kindle Paperwhite で読みました。amazonプライム会員は全てではないですがKidle本を月に一冊無料で読めます。その中で、本書は「読むべき本」です。おすすめ。

木村尚義 / ずるい考え方 〜ゼロから始めるラテラルシンキング入門〜 [Kindle版]

お金がない。努力がキライ。最短ルートで成功したい。ラテラルシンキングはそんな人のための最終兵器。常識をくつがえし、前提にとらわれず、発想のワクを広げる“革命的”思考法。

ラテラルシンキングとは、要するに「なるほどなアイデア」と言ったとこですね。ラテラルシンキングについて書いてある箇所を引用:
予想外で、斬新で、画期的で、しかもいち早く問題を解決してしまう考え方。 まわりの人が「あんなふうにやれば良かったんだ」とガックリし、思わず「ずるいッ!」と足を踏みならすような考え方なのです。
一般的な説明としては、イギリス人のエドワード・デ・ボノ博士が1967年に提唱した考え方で、「どんな前提条件にも支配されない自由な思考法」ということになります。
ラテラルシンキングのラテラル(Lateral)は、「水平」という意味です。したがって、ラテラルシンキングは日本語に訳せば「水平思考」ですが、これはロジカルシンキングと違って、水平方向に視点を広げる思考法だということです。

そんなわけで、本書は「なるほどアイディアコレクション本」。いろいろな事例が面白いです。

とはいえ、突っ込みどころも多々あります。

例えばしょっぱなの福袋の話は、この正月のスタバ福袋買い占めが話題になったとこなので、ドン引き。倫理的な問題、評判に関わる問題は気をつけないとね。
そこである人は、代わりに列に並んで買い物をする「福袋購入代行業」を始めました。順番を待って買い物をするだけで、利益が得られるというわけです。
その「ずるい考え方」を実践した人は、正攻法によって長い順番を待つことなく、いち早く「成功」という果実をもぎとることができるかもしれません。

あと、例って難しいなという意味での突っ込みどころとして、展示会で企業パンフレットを受け取ってくれる人が少ないという問題。解決策は、
小冊子をテーブルに置き、「すみません! おひとり様3部までにしてください!」と言い換えたのです。
とのこと。しかし、不要なものだったら配布団体の評判が落ちるだけ。その場での解決に重点が置かれすぎてる気が。後はどうとでもなれ的な感じ。ラテラルシンキングは前提条件無視での自由な考え方なわけなんだから、事例は後先関係なくその場できれいに完結するものでないと納得感が得にくいかも。

あまりにも例が身近&具体的すぎるのも考えものかもしれませんね。難しいですね。良いものに見せかける作戦は、後でトムソーヤのペンキ塗りの話が出てくるけど、やはり昔から定番として使われている事例は安心。それにペンキ塗りはみんなが楽しんだという流れだし。

13個のオレンジを3人で分ける方法の話。
・方法1 4個ずつ分けて余った1個を3等分する
・方法2 はかりを使って同じ重量ずつ分配する
・方法3 ジュースにして分ける
・方法4 オレンジの種を植える
などあったけど、オレンジ一個自分(配る人)がもらうか、そもそもその場に3人しかいないケースでは1個捨てて、3で割り切れるようにするのが良いかと。落語の「三方一両損」みたいな感じ。ちと違うけど。