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先日読んだ「MAKERS」[2012-11-29-1]でそこそこの分量で言及されていたドローン。そのドローンについてもうちょっと詳しく解説されている MAKERS の著者による短いレポートです。MAKERS の内容とかぶるところもあるけどそうでないところもあるので、両方読むのが良いかと。

クリス・アンダーソン / HERE COME THE DRONES - わが愛しのドローン [Kindle版]

かつてインターネットが軍事目的で開発され、わたしたちの生活を大きく変えたように、ドローン(自律式無人ヘリコプター)が世界を変えるかもしれない。これまで高価だったドローンは、安価に作ることが可能になり、GPSをはじめ様々な機能を搭載でき、スマホで操作できる便利さも兼ねそなえている。US版『WIRED』編集長クリス・アンダーソンは、ドローンの民主化によって、ビジネスが大きく変わると信じている。その変化は、既に農業や絶滅品種の保護など数多くの現場を変えている……。
(US版「WIRED」2012年7月号掲載)

ドローンと言っても忍者じゃないです。「ちょっとここらでドロンするか」みたいなオヤジ用語ではないですよ。
「ドローン」という言葉は正確には何を指しているのだろうか? その定義は長年にわたって変化してきたが、今日では自律飛行可能な航空機、つまり次々とミッションを遂行できるもののことをいう

典型的なドローンはこんなやつ。

AR.Drone 2.0


これが安価に購入、改造できたり、スマートフォンなどの身近なデバイスで操れたり、というわけで「ドローン革命」が起こっている(起こりつつある)わけです。

活用事例として、石油設備の点検、警察の偵察、空中撮影、農作物のチェック、野生生物の調査などが挙げられていました。今のところ米国では連邦航空局(FAA)がドローンの商用利用をおおかた禁止しているとのことで、金銭のやり取りが発生する商品の配達は認められてないとのこと。今後法律が変わっていくであろうと述べられています。一般社会でのメジャーで分かりやすい「革命」はもう少し時間がかかりそうですね。

本書で言及されていたドローンが出てくる小説。群れをなす完全な自律式の殺人ドローンの集団が人間やコンテナ船を銃で攻撃するそうな。破壊されても他のドローンがどろんどろん出てきて任務を遂行。「飛行機ではなく昆虫をモデルとした、消耗品としてのドローンの未来像」らしいです。こわすぎる!

Daniel Suarez / Kill Decision

自分たちに無数の犠牲が出ても、ほかの仲間が前へ進めるのだ。完全な自律式で、どこへ向かい何を撃つかを自ら決めることができる。弾薬のように使い捨てで、安い携帯電話のように大量生産されている。
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