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松尾貴史 / ネタになる「統計データ」

「もらったらドン引きする年賀状」「トイレ掃除と年収の関係」「飲食店で紙エプロンをするか」「欠かせないおでん種」「自信が持てないビジネスマナー」「宝くじとスクラッチはどちらが好き?」「外国人の注目する観光名所」などなど、ふだんはあまり気にしないような統計情報。その裏には、統計を取る側の思い込みも含めた、人間心理が潜んでいる!?奇才・松尾貴史が、自身の体験や主観を織り交ぜながら、縦横無尽に統計データを「怪析」する。

もともとが新聞の連載だそうで、見開き2ページでおさまるで独立した話題がたくさん。どこから読んでも大丈夫という構成。統計データをネタに「そうくるか」という方向で切り込んでみたり、「うのみにしてはいけない」と警鐘してみたりな内容。楽しくて軽い読み物となっています。

いくつかメモ:

- 毎年統計を出しているけど近年基準が変わったようなものはセンセーショナルになりがち(例として熱中症がこの30年で6倍に!)。真に受けてはいけない統計の典型。

- 人口における100歳以上の高齢者の割合で出される長寿県ランキングはあまり意味がない。上位は島根、沖縄、高知など。若者層が減れば上がる。高齢県ランキングみたいなもの。あと、島根県の人口≒世田谷区の人口。

- 日本の食料自給率はカロリーベースだと40%だけど生産額ベースだと70%。何を基準にするかで印象が変わる。

統計データとは関係ないけどメモ:

- 司会を任された結婚式での長いスピーチをとめる技;「そうですか、へえー。で、今があるわけですね」など相槌を打って話に割って入る→→拍手が上がったタイミングで間髪いれず「恐れ入りました。ありがとうございます。○△さんでした」と締めちゃう。

- 挫折しない禁煙方法;周囲にやめたことを内緒にする。

§

それはそうと、講談社プラスアルファ文庫、紙質が悪くない? 指先がかさかさしてしまいます。
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