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オトバンク経由で献本いただきました。ありがとうございます。

佐藤章 / ヒットを生み出す最強チーム術 キリンビール・マーケティング部の挑戦


組織内で働いている人なら分かると思いますが、組織横断型のチームってなかなか成果出すのが難しいと思っています。
例えば下記の記事で書いたような理由でそもそも優秀な人を集められないとか。

- [を] 大企業には優秀な人がたくさん埋もれている[2005-08-01-1]
大企業には優秀な人がたくさん埋もれている。
優秀な人を一つのプロジェクトに集結すれば、簡単に他社を圧倒できそうなものだが、そうはならない。

しかし著者は試験的な試みとして優秀な人を集めたチームを組むことができたようで、まずそこがすごいよなあ。

あとリーダーシップの問題もあります。
せっかく組織内のいろいろな部署から専門家を集めても、「誰がまとめるんだよ、これ」的な状態もありがちです。
チーム制のポイントは、リーダーであるひとりの開発者がすべてに責任を持って決めることにあります。最初のコンセプトを考え抜いた人間が、もっともその商品をわかっているはずです。そのひとりが最初から最後まで確信犯的リーダーとしてチームを引っ張るスタイルが、もっとも効率がよく、“芯”の通ったプロジェクトになるのです。
(p.61)

このように(良い意味での)言い出しっぺが力強く推進してくれれば、集められた専門家も何したらいいか分からなくて困ることがなくなりますよね。
いやー、うまく行ってるところはうまく行ってるんだなあ。

あと、本筋とは関係ないけど、巻末の対談での佐藤可士和の言葉でふむふむと思ったもの:
あれって元は企業の挑戦を描いた『プロジェクトX』だったのが、個人の活躍にフォーカスする『プロフェッショナル』に番組が変わったんですよ。時代を動かす源泉は企業から個人対個人の結びつきにシフトしていると思います。
(p.176)

ref.
- 新刊JP FEATURING 『ヒットを生み出す最強チーム術 キリンビール・マーケティング部の挑戦』
http://www.sinkan.jp/special/hit/index.html
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