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献本頂きました。ありがとうございます!

竹川美奈子 / たりないお金 - 20代、30代のための人生設計入門


いつも初心者目線で、分かりやすさで抜きん出ている竹川さんの新著。今回の中心視点(テーマ)は人生のマネープラン。
いままでの著作の内容もポンポンとかいつまんで挿入されていて、初めての人でもこれ一冊でことが足りるかも。そもそもマネーがらみの本を初めて読む人は、常に最新の竹川本を読むのがオススメ。統計も新しいし。

人生全体の年齢と預金総額、年間収支のグラフがこわいです。
ごく一般の人にも破綻リスクがある、という例のが。
70歳でお金が尽きる!コワイコワイ!
自分たちの親世代のようなお金の使い方を模倣すると危ないわけで。

条件がよくないかぎりは住宅は無理してまで購入しなくてもいい(p.40)、というのが現在では一般的な考え方になってきているかと思います。親世代がそうだったからといって深く考えずに30年ローンとか破綻のリスクが高い、と。

あと、保険にはなるべく入らない作戦(p.49)。国民年金に障害・遺族年金機能があるし、医療保険は預金があれば必須ではない。とはいえ、子供がいたら死亡保障は必要とのこと。ここらへんも現代の経済環境の変化にあわせて親世代の模倣は危険。

投資の話では、始める前に半年分の生活費を貯めよう、と(p.72)。そういえば私は2年分は働かなくても貧乏生活できるくらいの額(家賃+食費)を普通預金で貯めてから投資を始めました。余裕がないとギャンブルになっちゃうので危険。

「投資をしたとしても景気が悪いタイミングだと損するだけでは?」という疑問に対しては、過去20年間の同額積み立て結果のグラフで回答(p.98)。どの20年間を見てもプラス。バブル崩壊をはさんださえない20年間(2008年まで)でさえもプラス。もちろんあくまで過去の実績ですが、余裕を持った長期投資ならばリスクは軽減。何度も書きますが、あくまで過去の実績です。どう捉えるかは本文を読んで判断してみてください。

最後に「おわりに」に書いてあった言葉「知足安分」:
「知足安分」という言葉があります。足ることを知って分に安んずる。つまり、どんなに富みに溢れて豊かでも、足ることを知らなければもっとその先が欲しくなり、いつまでたっても心安らぐときがないということです。
(p.155)
ですです。

§

これまでに読んだ竹川美奈子本:

竹川美奈子 / 「しくみ」マネー術

ref. [2008-08-26-1]

竹川美奈子 / 投資信託にだまされるな!

ref. [2008-05-19-1]